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ピアス
ゲタ吉と固定夢主が現代で生きてるだけ
ゲタ吉は片方ピアス開けてそうだという気持ちから 夢主は毎回同一人物だけどキャラが違う
地雷持ちは見るな
「あれ……あれ。鬼太郎くん、それ」
「今はゲタ吉ですヨ」
適当な返事をしながら、彼女に指さされたピアスを触る。右耳にだけ開けたピアスが銀色に光っている。
ねずみ男に「気になるならやってみればいいじゃねぇか。きっとホストみたいになってモテるぜ」とそそのかされて開けてみたら、まぁ痛いのなんの。好奇心のままに開けた自分が今でも憎い。結局ピアスは片っぽでやめた。
「君たちらしいね」
ひひひ、と妖怪特有の笑い方をした彼女の耳にも、よく見ると飾りがついている。カラフルな石を嵌め込んだ目玉だ。
「そういうアンタも開けてるじゃないですか」
「あ?あーこれはピアスじゃなくて…」
イヤリングね。きらめいた名前を口にした彼女の唇が甘酸っぱい色をしている。
「いやりんぐ」「そう。耳に穴を開けないで付けられるの」
いい趣味してるでしょ?これ、親父さんみたい。ほんとですね。彼女の趣味はいつだって最高だ。
「にしてもイヤリングなんてものがあんだったら、俺もそっちにしときゃ良かったなァ……」
「いずれ穴は塞がるもの。大丈夫よ」
ただでさえあたしたちの命は長いんだし。今度一緒にイヤリングを選びに行きましょう?女の子からの思いがけないお誘いに心が跳ねた。
「ぜひ」