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私は京都の秘密を知りに行く 一話
私は東京の秘密を知っているの続編となっております。よろしくお願いします。
春。表は新幹線から京都の街を見下ろしていた。
——東京と違う……街の色も空気も、なんだか柔らかい……
——ここで両親の研究をもっと進められる……
京都校は古い蔵や近代的な施設が融合した大きな学校だった。
寮も広く、設備も充実。書庫には両親の研究資料の一部が既に揃えられていた。
表は早速、自分の部屋に荷物を置き、ノートと筆記具を整える。
影の子は東京から同行した小さな存在として、表のそばで色や音の微調整を続ける。
沙月は影から遠隔でサポート。京都でも裏で表の安全と行動をコッソリ誘導する。
登校初日、表は教室で少し戸惑いながらも、隣の席の学生に挨拶する。
——みんな、優しそう……でも、東京とは違う緊張感もある……
昼休み、校内の庭で散歩していると、光の筋の小さな残滓のような現象が現れた。
——まだ完全には消えていない……
表はノートを開き、記録を始める。
その時、京都校の教師、|例亨 徹《れいあき とおる》さんが現れた。
「表君、ようこそ京都校へ。ここでも君の研究は重要だ」
穏やかな声に安心しつつ、表はうなずく。
——東京での経験……
——そして沙月や影の子の助けもある……
——私はここでも、街と研究を守るんだ……
夕方、寮の窓から見える京都の夕焼けに、表は微笑んだ。
——新しい街での生活、始まる……
京都校での生活も二週間が経った。
表は授業に慣れ、校内の施設や書庫にも顔を出せるようになっていた。
ある日の放課後、表は庭で光の筋の小さな残滓を発見する。
——東京では街全体を守ったけど、ここではまだ完全に消えていない……
表はノートを取り出し、光の筋の軌跡を観察する。
微かに揺れる光は、庭の小さな池や樹木の周りを流れていた。
影の子がそっと手を伸ばして、色と音を微調整する。
その時、隣に座っていたクラスメイトの|照里《てり》が声をかけた。
「ねえ、あの光……見てた?なんだか不思議よね」
表は微笑んで答える。
——まだ完全には見せないけど、研究中だよ、と心の中で思う。
教室では徹さんが、表に小さな課題を出す。
——光の筋の小規模な現象を解析し、どう動くか記録すること。
午後には図書館で資料を調べ、光の筋の性質を少しずつ解明。
影の子は表の隣で補助し、沙月は遠くから裏で微調整。
——表には知られないけれど、今日も裏で支えてくれている。
夕方、寮の窓から見える京都の街は、夕日で赤く染まっていた。
——東京での経験、両親の研究……
——ここでも、私は街を守りながら学んでいくんだ……
表はノートを閉じ、明日も光の筋と研究に向き合う覚悟を胸に刻む。
京都校での生活も三週間目に入った。
表は授業や研究に慣れ、少しずつ校内で友達もできてきた。
ある日、庭の池の近くで光の筋が少し暴れ、小さな水しぶきを上げた。
——東京とは違う……光の筋の挙動も京都校ならではだ……
表はノートを取り出し、観察と解析を始める。
その時、クラスメイトの|雄《ゆう》が声をかけてきた。
「君もあの光を見てたのか?面白いね、ちょっと一緒に観察しよう」
表は軽く笑い、二人で光の筋の動きを追う。
影の子が補助して、微かに色と音を調整する。
沙月は裏で、表が危険な場所に入らないよう微調整している。
夕方、図書館で光の筋の過去データと両親の研究資料を照らし合わせ、少しずつ性質を理解し始める表。
——光の筋は、街や環境の情報を整理しているだけ……でも、微調整が必要なんだ……
友達と一緒に小さな解析作業をすることで、表はほのぼのした楽しさも感じる。
——東京での厳しい戦いとは違う……ここでは日常の中で学べる……
夜、寮の窓から見える京都の街を見下ろす表。
街の色も音も、少しずつ自然に戻っている。
——影の子も沙月も、今日も裏で支えてくれている……
表はノートを閉じ、明日も光の筋の解析を続ける覚悟を胸に刻んだ。
——両親の研究、街の安全、そして友達との時間……すべて大切にしながら進もう。
ある日の午後、表は図書館で光の筋の解析をしていた。
影の子はそばで微かに補助。沙月は裏から遠隔で支援している。
突然、校庭から大きな悲鳴が聞こえた。
「キャーッ!」
表は飛び出すと、クラスメイトの男子、雄が校庭の中央で光の筋に囲まれていた。
——光の筋が……雄くんを取り巻いて、少しずつ透明になっていく……
「雄くん!」表はノートを握りしめ、解析した光の筋の動きを頭の中で組み立てる。
——東京での経験を使えば……対処できるはず……
影の子が手を伸ばし、消えかけた雄の色を補助する。
沙月は裏から光の筋の流れを微調整し、表に危険が及ばないよう誘導する。
表は勇気を出して、光の筋の動きに沿って歩き、ノートに沿った指示を口に出す。
「光の筋……ここを解除……!色と音を戻して!」
光の筋が一瞬揺れ、雄は少しずつ元の姿を取り戻す。
——やった……
雄はふらつきながらも立ち上がり、表に感謝の目を向ける。
「ありがとう……助かった……」
表は深呼吸し、庭に残る光の筋の微細な揺れをチェック。
——小さな暴走でも、人に危険を及ぼす……
——だからこそ、解析と日常の監視が大事なんだ……
夕方、寮に戻ると影の子は微笑み、沙月は遠くから静かに頷く。
——今日も街や人を守った……でも、まだ安心できない部分はある……
表はノートを閉じ、明日も光の筋と友達の安全を守る覚悟を胸に刻んだ。
——京都校の日常は、ほのぼのだけじゃない……でも、みんなで乗り越えられる。
翌日、京都校は少しざわついていた。
雄くんが昨日の光の筋の小暴走で消えかけた事件が、クラスでも話題になっている。
表は図書館でノートを開き、昨日の光の筋の挙動を整理していた。
——小規模でも、人に危険を及ぼす……
——だから、もっと解析を進める必要がある……
雁弥 裕也さんが表の元にやってきた。
「表君、昨日はよく対応できたね。君の解析と勇気がみんなを助けた」
表は軽く頭を下げる。
——教師に認められるのはうれしいけど、まだまだだ……
クラスメイトたちは、雄くんが元に戻ったことに安堵しつつも、光の筋の存在に興味津々。
表は授業の合間に、友達に解析の方法や注意点を簡単に説明する。
——協力すれば、もっと安全に光の筋を観察できる……
放課後、表と雄くんは校庭で光の筋の残滓を観察。
影の子がそっと補助し、沙月は裏で微調整。
——表にはまだ見えないけど、今日も安全は裏で守られている……
夕方、寮の窓から見える京都の街に夕日が差す。
——小さな事件はあったけど、協力すれば乗り越えられる……
——両親の研究も、ここで少しずつ形にできるはず……
表はノートを閉じ、明日も光の筋の研究と友達との日常に向き合う覚悟を胸に刻んだ。
——日常と研究、両方を大切にしながら進もう。