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第二話 イケメンに助けてもらいまして
Mako
2話目です!よろしくお願いします!
「はぁ……夜が明けちゃった」
|あの出来事《すてられて》から一日くらい経った。
あの人たち、私が聖女じゃないとわかったからって手のひらを返すの早すぎない!?
「食べ物もないし……やばいこれ生きていけるかな」
ここは本当に草しかない平原。一日生きていけただけでも奇跡かもしれない。
「どうしよう……」
このまま空腹で倒れたりとかしたら……誰もいない孤独で私は……。
考えるだけでゾワっとした。
これでもし私が……○んだら……殺人って言ってもいいレベルよね」
密室○人の平原版的な……。
いや平原だから密室ではないんだけどっ!!
「……それにしてもまじでお腹すいたんだけど」
昼ご飯を食べず昼寝して昼寝中に異世界召喚されたから昨日の朝以来まともな食べ物を食べていない。
「誰かー、助けて……」
とりあえず叫ぶ。
お腹が減っているからかあまり大きな声は出なかった。
「……うぅ、神様ァ」
情けない声を出した時──……。
「オイ」
後ろから不機嫌な声が聞こえた。
「オイ、お前」
振り返ると、そこにはこの平原に転移させられる直前に見た黒髪で俺様系(偏見)イケメンがいた。
なんでこんなところに?
この人は豪華な建物のところにいたはずだ。
「まさか、貴方もこの場所に強制ワープさせられたのですか?」
「アホか!」
デコピンされた。痛い。
「第一声がそれか?おかしいだろ。俺は転移魔法でここまで来てやっただけだ」
……わー、やっぱり俺様系だった。思わず目を細めた。
「おい。変な顔で見るのやめろ。……お前が飢え死にしてたら後味が悪いから俺が直々に来てやったんだぞ」
そう言うとイケメンは空中からバスケットを取り出して私に差し出してきた。
アイテムボックスってやつか……。初めて見た。そりゃそうか。元いた世界にはには魔法なんてなかったのだから。
私が物珍しそうに見てたらイケメンは「驚いたか?」と勝ち誇った顔で言ってくる。
「これは俺の国の名産物のパンだ。ありがたく食べろ」
へー、めいさんぶつかぁ……って、え?
「食べていいんですか?」
「あ“?そのために来てやったのに食べないとか言わないよな?」
圧。
「た、食べます。ありがたく」
そう言ってパンを口に入れる。
「……美味しい」
なんか、めっっちゃ久しぶりにまともな食べ物を食べた気がする。……昨日ぶりなはずなのに。
「ありがとうございます」
私はイケメンに向かって笑顔でお礼を言った。
「……俺が勝手にやった事だ。礼などいらん」
あ、照れ隠ししてる。
「ふふ」
「何笑ってんだ!」
そんなやりとりをして、私はパンを全部食べた。
「美味しかったぁ……」
「だろ?」
自慢げに言うイケメン。
「……でもこれからどうしようかなぁ」
そう。パンが美味しくて忘れていたけれど、私は今平原にいるのだ。
寝床もないし食べ物もない。
折角幸せな気持ちになったけど、一気に現実に引き戻されてしまった。
「それなら、俺が拾ってやろう」
……え?
「拾って……?」
「あぁ。拾う。これでも第一王子だ。人間の1人2人保護するのは簡単だ」
……ぇ、この人第一王子だったの?
「……保護していただけるのですか」
「あぁ。でも俺がお前を保護したのがバレたら捨てた奴らが文句ばかり言うだろうから、内密に保護しよう。ただある程度の自由は与えてやる」
まじで?
めっちゃ都合のいい話だけど……。
「ありがたく、お言葉に甘えさせて頂きます」
「おぅ、これからよろしく」
──異世界転生1日目。
イケメン王子に拾われた。
いかがでしたでしょうか?
今回は第一王子のレンが登場しました!
ユムくん様、素敵なキャラ案をありがとうございます!
よければ感想ファンレター等頂けると嬉しいです!