16 首を長くして待っている

芽衣視点 私・綾小路芽衣は､ぷちぷちさんの家に向かった｡ 芽衣｢絶対いるはずだわ!｣ 急がないと､もう助からなくなる･･･! あの病の犠牲者は､ヒメユリだけにしなきゃ･･･｡もうあんな辛い思いはしたくない! 芽衣｢いたわ!ぷちぷちさん!｣ ぷちぷちさんは､私に背を向けて立っていた｡ 何も喋ってくれない｡ 芽衣｢ぷちぷちさん､ぷちぷちさん!｣ 肩を揺すっても何も言わない｡ ぷちぷち｢･･･__るさい__｣ 芽衣｢え?｣ ぷちぷち｢**うるさい!**｣ ぷちぷちさんは様子がおかしい｡やっぱり感染して･･･! ぷちぷち｢うるさい､うるさいうるさいうるさいうるさいうるさい･･･!｣ 芽衣｢ぷちぷちさん⁉︎｣ ぷちぷち｢どうせ醜いって思うくせに･･･｡** `俺のことなんて､認めてもくれないくせにっ! `**｣ 何かを叫びながら､ぷちぷちさんは怪異に変わってしまった｡首が伸びて､服装も昔の着物になっている･･･! ろくろっ首だわ! と思ったら､場所も変わってる｡ここは･･･廃校かしら? まぁ何があろうと､私がやることはただ一つよ! 芽衣｢今助けるわ!精霊変身!｣ 馴染みのある精霊の姿に変身して､私は立ち向かう｡ 私の力はアメジスト･･･｡毒の能力を使える｡ 芽衣｢まずは･･･はあっ!｣ とりあえずあいつの首を抑えるのが先ね!私はヤツの首に踵落としを喰らわせた｡ ろくろっ首｢ｲﾔｱｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧ!｣ ろくろっ首は甲高い悲鳴をあげて首を戻した｡ 芽衣｢ちょっと申し訳ないけど･･･!『ポイズンレイクス!』｣ 毒でできた湖が現れて､ろくろっ首は湖に沈んだ｡ 紫色のやばい液体に体が浸かり､ろくろっ首はもがきながら暴れている｡ 流石に可哀想になってきたので､湖を消した｡ ろくろっ首｢ｶﾞ･･･ｱ､ｱｧ･･･｣ ろくろっ首は悶絶している｡そんなに威力あるのかしら､この毒･･･｡ とは言っても､すぐに起き上がってまた襲いかかってくる｡ 芽衣｢結構しぶといのね･･･!『アシッドレインフラッシュ!』｣ さっきの技で､私に毒耐性があるのはわかってる｡だから安心して全体攻撃できるわ! 全身に酸の雨を浴びたろくろっ首は､今度こそ地面に倒れた｡ これでいいのかしら･･･?まぁあとは､心の闇を暴くだけね｡ 芽衣｢スカイハート!彼の心の中を見せてちょうだい!｣ 私の目の前が明るくなって､気がつくと真っ黒な世界にいた｡