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歩め。ただ、進め
「はぁ、はぁ、はぁ」
自分の吐息のはずなのに、違うみたいだ。
「はぁ、はぁ、はぁ」
疲労と辛さがのしかかる。
「はぁ、、はぁ、はぁ」
この氷の道を歩き続けて約3日。まだ、あの街にはつきそうにない。
もう、何年もひまわりを見ていない。夏を見ていない。
「はぁ、、、はぁ、、、はぁ、」
助けてほしい。誰か、お願い。
星だって見えない。空が凍って、凍てついて。ただ、「空」と呼ぶだけの存在。
「はぁ、はぁぁ、は、ぁ」
足がもつれた。硬い雪に埋もれる。頬の雪を払いもせず、倒れ込む。そういえば、もう何日も食べていないな。
無理やり起きる。歩く。木の棒で体を支える。こんなところで終わるわけには行かない。私には、使命がある。かならずやり遂げなければいけない使命が。
遠くに、光が見えた。街。安堵が押し寄せた。
記憶が、途切れた。