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episode1. 王女は征く、どこまでも
英玲奈「・・・国を出てきたのはいいのだけど・・・この姿じゃ目立っちゃうわね」
稲荷「変装してみては?顔は仮面か何かで隠して・・・」
英玲奈「まぁそうなるわよね。稲荷ちゃん、お金は渡すから動きやすそうな服を買ってきてもらえない?」
稲荷「わかりました!」
お手伝いの稲荷は普段から狐のお面をつけている。
そのため、国外の人は愚か、城の人間でさえもその素顔を知らない。英玲奈は知っているが。
稲荷は美人である。少なくとも、英玲奈はそう思っている。
稲荷「買ってきました!」
稲荷が買ってきてくれた服を着て、英玲奈は両手を広げて立った。
英玲奈「どうかしら?」
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稲荷「すごく似合ってます!カッコいいですよ!」
英玲奈「稲荷ちゃんのセンスがいいのよ。あとは、このピエロの仮面を付けて・・・」
稲荷「大丈夫ですか?前見えますか?」
英玲奈「ええ。バッチリよ。ありがとう稲荷ちゃん」
稲荷「よかったです!これからどうしましょう?私達、このままじゃかなり目立ちますよね・・・」
英玲奈「二手に分かれて、ルミエール王国クーデターに向けて仲間を集めましょう。貴方は本名を名乗ってくれて構わないけど、私は念の為、偽名を使うことにするわ」
稲荷「わかりました。それでは、私は西の方角に行ってみます」
英玲奈「じゃあ、私は東に行ってみるわね。仲間ができたら、再びここに集合しましょう」
稲荷「了解です。それではご無事で、王女様!」
稲荷は手をぶんぶんと振りながら、西へ向かって走って行った。
英玲奈「さてと、私もそろそろ出発しないと」
英玲奈は城から持ってきた聖剣を腰に携え、市場で買った鞄に地図とお金、食糧を入れて歩き始めた。
目指すは東の街、『ドラゴンタウン』だ。
街を目指して歩いていくと、怪物に遭遇した。
スライム「うにゅーーっ!」
英玲奈「邪魔よ」
ジャキッ
英玲奈が剣を一振りすると、スライムは真っ二つになって消えた。
実は、英玲奈は王女なのだが____。
英玲奈「あーあ、ドラゴンでもなんでもいいけど、そこそこ強いのと戦いたいわぁ」
勇者としてのスキルもかなり高く、RPGで言うならカンスト状態なのだった・・・。