公開中
Mission:雪竜スノーリンハレクに接触せよ
1
「……っ、ふぅ」
足を止めて、一息つく。
手で|庇《ひさし》を作って、上を見た。
太陽が空高く昇って、俺を照らしている。
今、この太陽を見ているのは、世界でも俺だけだろう。俺以外にこの山に登っている人間がいなければの話だが。
暦で言えば、今は夏。しかし、気候は冬。
この永遠の雪山だけではない。
常夏の国も、四季がある俺の国も、どの国も。春や秋、夏を喪失し、一年中冬になった。
今も、都では雪が降り続いていることだろう。
俺は、冬を脱するための手がかりを得るために、この山の主――雪竜スノーリンハレクに会いに来た。
半分ぐらいは登ったか。しかしそれでも、頂上は見えない。
吐く息は白く、手を当てれば何ものにも代えがたい温かさを感じる。
「うおっと」
足が滑って、慌てて踏ん張り直した。
雪の欠片がいくつか、遥か下に落ちていく。
そうだ。あまり落ち着きすぎてはいけない。
ここは急な斜面であり、積もった雪が解けて滑りやすくなっている。
ここから転落したら、途中の岩か、地面で頭を打って死ぬ。
慎重にならなければ。
「――――――!」
「ぐ」
甲高い鳴き声が山中に響き、その発信源の近くにいた俺は、思わず耳を押さえた。
空気がビリビリと震え、山中の草木がざわめく。
ユキアラシだ。吹雪が来る。
早く、吹雪をしのげる場所に行かなくては。探索は二の次だ。
一説には、ユキアラシが鳴いてから十分以内に吹雪が来るという。
吹雪が来るまでに、安全な場所を見つけられるか。綱渡りだ。
最悪、雪洞を作って耐えることになるかもしれない。
ばっと辺りを見回すと、辺りには雪原が広がるばかりで、吹雪をしのげそうな場所は見当たらない。
わざわざ移動して、あるかも分からない安全地帯を探すより、雪洞を作る方が早いと判断。
棒を取り出し、地面に刺す。
棒は深くまで突き刺さった。力を入れれば、もっと深くまで刺さるだろう。
合格。
持ってきていたシャベルを取り出し、刃を地面に当てて、足をかけてぐっと突き刺す。
掘った雪を避けて、また同じ動作へ。
このペースだと、たぶん吹雪に間に合わない。
だから、なるべく早く雪洞を完成させることが目標だ。
無心になって、雪を掘り進める。
よし、形は見えてきた。後は中を掘るだけ。
「ちっ」
遠くを見て、舌打ちしてから、もう一度雪と向き合う。
晴れていたはずの空が、くもり始めていた。
吹雪だ。吹雪がやってくる。
上着のフードを深く被り直して、雪を掘るペースを上げた。
この分だと、吹雪の到来に間に合わない。
荷物は足元。雪を避ける方向と逆。
埋もれることはないが、詳細な場所を忘れる可能性もある。
荷物の位置を確認して、それをしっかり記憶に刻みつけた。
風の音が耳にうるさい。
雪。雪が降り始めた。
少しすれば本格的な吹雪となって、俺の視界を奪いにかかる。
大丈夫。足元においた荷物と、目の前で掘り進めている雪洞は見える。遠くのものは一切見えないが。
「よし!」
雪洞を作り終わった。シャベルを中に放り込み、荷物を引きずって中に飛び込む。
――ん?
掘っている時には気づかなかったが、雪洞の奥に穴があり、その先に空間が広がっている。
雪をかき分けて穴を広げ、穴の中を覗いた。
冷たい空気が流れ込んでくる。
たぶん、この先に岩窟か何かがある。
ただ頂上を目指すだけなら、この中に入らずに先に進めば良い。
だが、俺にはこの空間を無視できない理由がある。
氷雪鏡の存在だ。雪竜スノーリンハレクにつながる氷雪鏡は、川や湖、滝などが凍ることで生まれるという。
岩窟の中に湖やそれに類するものがないと言い切れない以上、俺は素通りすることができない。
石を投げ込む。投げ込むとすぐに、石が地面に落ちる音がした。
あまり高くないな。
俺は荷物をつかんで、宙に身を躍らせた。
この先に、何があるのだろう。
そう、期待に胸を躍らせながら。
【ユキアラシ】
ユキアラシが鋭く一声鳴けば、十分以内に吹雪がやってくる。
ユキアラシが吹雪の到来を知らせているのか、ユキアラシが吹雪を呼んでいるのか。どちらが先かは分からないが、ユキアラシが鳴いた後には必ず吹雪が来る。
2
石が落ちるまでの時間から、俺が地面に到達するまでの時間を推測する。
後は勘と慣れだ。俺は地面に降り立ち、ランタンに明かりを灯した。
目を開いているのか閉じているのか分からなくなる暗闇が、ぼうっと薄く照らされる。
岩窟の高さは、俺が少し体をかがめれば通れるほど。
岩窟が曲がりくねっていて、長さは分からない。
この分だと、中にそれなりに大きな動物がいるかもしれない。
湖ができて凍ってはいないか――と期待しながら、俺は足元に気をつけて慎重に歩いた。
数歩歩く度に、短剣で右側の壁に印をつける。
帰る時に、道に迷わずに元の場所に戻れるようにだ。
岩窟の壁は、複雑な形をしていて迷いやすい。
印は、過剰とも言える間隔で設置しておくべきだと判断した。
全貌が分からない岩窟の中を、自分の感覚を信じて進む。
出口はあるのか、どんな動物がいるのか、俺がゴールと定める氷雪鏡があるのか、何もかもが分からない。
妙な気分だ。目的の相手がどこにいるか、会えたところで状況を打開する手がかりをくれるのか、相手は俺を殺さないでくれるか。その全てが分からない。
分からないことが多くて、ずっと気を張って、疲れて、不安で仕方ないはずなのに、この状況を楽しんでいる自分がいる。
進む先に何があるのか気になるし、本で読んだ生き物や現象を実際に見られるのかとワクワクしている。
まだ雪山に入ってから一週間も経っていないのに、頭がおかしくなったのかもしれない。
でも、今はこの気持ちがあることがありがたかった。
楽しくないと、続けられそうにないから。
こんな、死と隣合わせの探索なんて。
「お」
生き物の気配がない岩窟に、この雪山特有の生き物がいた。
氷由来の青みがかった体を持つ亀と、透き通った青の体を持つネズミ。フリーザートルとアイサイスだ。
フリーザートルの口からは細かい氷の粒が漏れ、口元に集まったアイサイスがそれを食べている。
外れかな。
フリーザートルは熱を食べると言われていて、それ故に暖かい場所を好む。
氷雪鏡の周りは冷える。フリーザートルがいるはずがない。
俺は身を翻そうとしたが、視界の端にちらと映ったものを見て動きを止めた。
氷――いや、凍った川だ。
俺は氷雪鏡に駆け寄って、中を覗き込んだ。
荷物と短剣を持った俺が、氷雪鏡の中に何人もいた。
合わせ鏡のように、氷雪鏡の中は無限の広がりを持つ。
しかし、それだけだ。
普通の氷雪鏡が映すのは、目の前の風景だけ。それがどれだけ増えても、俺が探している存在――雪竜スノーリンハレクが映ることはない。
いくつもある外れの、そのうち一つが明らかになっただけ。
この雪山に、スノーリンハレクにつながる可能性のある氷雪鏡がいくつあるかは分からない。
しかし、その数が有限であることは確かだ。
今ので、確認しなければならない数が一減った――そう考えれば、この落胆も少しは楽になるか。
しかし、なぜフリーザートルがこんなところにいたのか?
ただでさえ寒い雪山の、更に冷える場所だ。
フリーザートルが寄り付くわけもないし、ここで落ち着くはずもない。
俺は疑問を抱えながら、凍った川に沿って進むことにした。
【フリーザートル】
熱を食べる亀。呼吸とともに空気の温度を取り込み、吐いた息には温度が下がった空気が含まれる。
空気の温度が一気に下がるため、水蒸気が水になり、さらに氷の粒となる。
雪山には暖かいところが少ない。そのため、個体数が少ない。
後述のアイサイスと共生関係にある。アイサイスが生み出す熱で、フリーザートルは食事することができる。アイサイスは非常食扱い。
【アイサイス】
氷を食べるネズミ。口に入れた氷を、バリバリと音を立てて豪快に食べる。
その食べ方のため、口に入る大きさの氷しか食べられない。そのため、食べ物はそこら中にあるが、本当に食べられるものはほとんどない。
フリーザートルが吐き出すダイヤモンドダストは、アイサイスの食べ物として最適。一匹のフリーザートルにつき、だいたい二、三匹のアイサイスがいる。
3
凍った川には何もない。凍った川は凍った川で、それ以上でも以下でもない。
――と、この雪山の外では思われている。
「何も」というのは言い過ぎだと思うが、俺だって、平坦な氷が続くだけだと、そう思っていた。
未だ岩窟が続く中、氷でできた木が空に向かって伸びている。
成長に日の光を必要としないのだろう。
岩窟の天井は川に沿って進むにつれて高くなっているが、それに届くのではないかというほどの高さ。
氷の枝は大きくしなり、その先には虹色の大きな実が付いていた。
文献によれば、この虹色の実は甘くておいしいらしい。
こんな奇抜な色の果実をよく食べたものだと感心する。ものすごくまずいかもしれないし、ひょっとしたら毒があるかもしれない。
そんな不安や懸念すら乗り越えて――感じていないということはないだろう――、この虹の実のおいしさを発見したのだ。
人間の食への興味、探究心はすごい。
氷の木から虹の実を取って、短剣で皮を剥く。
中身は皮と違ってそこまで派手ではなく、せいぜいが少し虹色がかっているかというところ。
俺は思い切って、かぶりついた。
「ん」
声が漏れるほどに、虹の実の味は衝撃的だった。
口に入れた瞬間、果肉が口の中でほどける。
噛むというよりすりつぶすというふうに食べていると、たっぷりの果汁があふれて、口の中に甘みが広がる。
果汁と果肉をいっぺんに飲み込むと、口の中に爽やかさが残った。
しつこい甘さではなく、すっきりとした甘さ。
かといって後味がないわけではなく、意識を集中させれば先ほどの甘みが口の中に蘇る。
一口の中で甘さと爽やかさの二段階に変化する、虹の実は最高のおいしさを誇る果実だった。
「――!」
擬音で表すなら、「ピャ」だろうか。
薄い虹色の体毛の鹿が、鋭く鳴いた。
その視線は明らかに俺を向いているが――時折、ちらちらと、横の虹の実を見ている。
攻撃の意思はなさそうだ。いつも食事をしている場所に知らない存在がいるから、警戒しているだけだろう。
俺は食べかけの虹の実を持って、その場をゆっくり離れ――川の下流に向かった。
虹色の鹿の目は俺を追って――いや、俺の手の虹の実を追っている。
そこらにいくらでも成っているのに、なんとも食い意地の張った鹿だった。
俺だって食べたいのだが。
そういえば、そろそろ肉を食べたい気分だ。
短剣を握って鹿に視線を送ると、鹿は俺から離れていった。
【氷の樹と虹の実】
凍った川に生える木。深い青色の氷でできている。
その実は、虹色を閉じ込めている。見た目の奇抜さに反し、味が濃縮され、甘くておいしい。
【ニジカ】
虹の実を好んで食べる鹿。虹の実を食べれば食べるほど、その毛皮は鮮やかな虹色に色づく。
虹の実が極上の甘さを誇る最高の果実なら、それを食べるニジカの肉は天上の美味。
4
「は」
川を下って、岩窟の外に出た俺が目にしたのは、小さな花が咲き誇る花畑だった。
辺りを吹き抜ける風は鋭さを失い、頬を優しく撫でるに留まる。
空には一片の雲もなく、太陽が明るく輝き、俺を優しく照らしていた。
この雪山どころか、世界中のどこでも見られないだろう光景に、俺は絶句した。
足元を見れば、色とりどりの小さな花びら。
その色は数多く、赤や黄に始まり、橙、桃、紫、数は少ないが青なども確認できる。また、単色だけでなく、いくつかの色を併せ持つ花びらも確認できた。
春かと見紛う光景に、咲き誇る色とりどりの小さな花。
間違いない。ここに咲いているのは、トコハルソウだ。
トコハルソウはその名の通り、常春の地に咲く。
この雪山では絶対にお目にかかれないだろう植物だ。
ここに何かしらの水源があったとしても、凍ってはいまい。
俺は|踵《きびす》を返そうとしたが、先ほどのことを思い出して、踏みとどまった。
氷雪鏡がないと思った場所に、氷雪鏡があったじゃないか。
フリーザートルが氷雪鏡の側にいたのは、この場所が近く、雪山の他のところより暖かかったからに違いない。
辺り一面に広がるトコハルソウを、踏みつけて進むことを申し訳なく思う。
恐らく、ここを訪れない限り、もうこんなにたくさんのトコハルソウを見られることはないだろうから。
綺麗なままにしておけなくて、すまない。
トコハルソウを見たいと思っている全ての人に心の中で謝って、俺は水源を探した。
「駄目か」
こんこんと湧き出る清水は、揺らめき、太陽からの光を反射して、|眩《まばゆ》く輝いている。
凍っている箇所はどこにもない。
俺は後ろを振り返ろうとして――ここ数日間で見慣れた、この場所には不似合いなものを見つけた。
泉の端の方、ちょうど丘から張り出した地面の陰になる場所が凍っている。
俺がぎりぎり乗れるかというほどの小ささだが、確かに氷雪鏡だ。
俺はその奥を覗き込んで――ついに。
「見つけた」
氷雪鏡にはこちらを覗き込む俺が何人も連なっている。しかし、その奥に、白いもの――雪が見えるのだ。
この場所には絶対にないはずの、雪が。
俺は、この氷雪鏡が雪竜スノーリンハレクにつながる氷雪鏡だと確信した。
荷物をしっかり持って、短剣をすぐ取り出せる位置にしまう。どうしても、手に持ったままだと難しかったから。
この先に、スノーリンハレクがいる。
俺はそれを知っている。だから、ただの氷として振る舞う氷雪鏡も、俺を通してくれる。
俺は氷雪鏡に乗り――その体は、あるはずのない下へ落ちていった。
【トコハルソウ】
赤や黄、橙、桃、紫、珍しいものでは青など、色とりどりの小さな花弁を持つ。
この小さな花が生える地域は、そのどれもが「常春の地」と呼ばれる。
トコハルソウは春の気温でしか育たない。
常春の地からトコハルソウを摘んで持ち帰った時、その先が春ならば春の間だけ咲き誇る。種を残しても、年単位で春以外の場所に置かれていた場合、その種は死んでしまう。
大量に集まったトコハルソウは、その場所の気候を常春に変えてしまうという。
現在、世界規模の寒冷化により、絶滅の危機に瀕している。
【氷雪鏡】
氷を覗き込むと、自分の姿しか映らない――通常は。
氷の中が合わせ鏡のようになっていて、自分が何人も見える。その奥に、自分ではない誰か、ここではないどこかが見えて、その条件を満たす氷雪鏡はこの雪山の中でただ一つ。たった一つだけが、雪竜スノーリンハレクにつながっている。
雪山の中の氷なら、どれでも氷雪鏡になる可能性はある。しかし、凍った朝露すらも探さなければならないのを哀れに思った雪竜が、自身につながる氷雪鏡を、池や滝、川などの水源が凍ったものに限定した。
氷雪鏡を使って雪竜スノーリンハレクに会いに行くには、氷雪鏡が彼に通じていることを強く意識し、氷雪鏡に触れれば良い。
5
『何の用だ、ニンゲン』
まずはこの場所を軽く探索してから、雪竜スノーリンハレクに会いに行く――そんな俺の計画は、今の一声で崩れ去った。
まさか、出た場所がスノーリンハレクの目の前だなんて。運が悪いにもほどがある。
さて、どう出たものか。
と、俺が思考を巡らせていると、
『用がねぇなら、さっさと消えろ』
そう言ってスノーリンハレクが前足を振り上げたものだから、
「今、世界規模で寒冷化が進んでいる……います! その解決策を探りにき、来ました!」
慌てて、現状と旅の目的を話した。
ついいつもの口調で話してしまいそうになって、途中で敬語に修正したから、少し変な話し方になってしまったが、許してほしい。
『飾るな』
不快に感じさせてはいけないと思った俺の気遣いも、そう言ってばっさり切り捨てられてしまった。
『先に言っておくが、俺は何もしてねぇ。貴様の気配を感じて起きたからな』
分かってる、と言いかけて、スノーリンハレクの気に障るかもしれないと思い、言うのをやめた。
その代わりに、
「――俺はただ、俺と、俺の周りの人が助かれば良い。ついでに国の人も。手が届くなら、世界中を」
先に続けようとした言葉を持ってきた。
何も言わなければ、何を言おうとしたのかと聞かれるだろうから。
飾るなと言われたから、話したのは俺の飾らない正直な気持ちだ。
こうして言葉にすると、我ながら最低な考え方だと思う。
『……そう言ってくれて助かる。俺だって、世界中に手が届くわけじゃねぇ』
その言葉を聞いて、俺は少しだけ驚いた。
機嫌の悪いスノーリンハレクが、人間を助けるつもりがあると取れる言葉を発したから。
『やるよ』
スノーリンハレクは尻尾を振って、俺に何かを投げ飛ばしてきた。
俺はそれを受け止め、まじまじと観察する。
雪を閉じ込めたような真っ白な鱗だ。
いや、よく見ると白ではなく透明だ。光の反射で白く見えているだけ。
「なんだ、これ?」
『俺の鱗だ。これを通して気候を操ってやる』
「――! ありがとう」
俺は荷物から布を取り出して、スノーリンハレクの鱗を丁寧にくるんだ。
『その鱗は百年も持たねぇ。たぶん、百年後にはもっと寒くなっているだろう。貴様らの力じゃ、気候の変化を止めることもできねぇ。俺の力を以てしてもだ。だが、貴様にはこれで十分だろう?』
「ああ。十分だ」
『この鱗は俺と繋がっている。何か用があればここに来ると良い』
氷雪鏡のようなものだろうか。
『だが』
スノーリンハレクは言葉を切って、世界の強者の一角たる覇気を出した。
『貴様以外が来れば、俺は容赦しねぇ。それが貴様の友人だろうと、妻だろうと、子供だろうと――大切な人だろうと、関係なく』
低い声で、言い切った。
これは――認められていると、気に入られていると、そう受け取って良いのか?
俺のどの言動が気に入ったのかは分からないが。
「もう、来ることはないよ」
俺も、周りの人も、百年もすればみんな死んでいる。
死ぬまで、今までと同じように生きられれば、それで良い。
『ふん』
それが、俺とスノーリンハレクが交わした言葉の最後だった。
【雪竜スノーリンハレク】
一体いつから存在しているのか分からない、世界最強の竜の一角。
冬を呼んで、雪を降らせるといわれている。
千年以上前から、この雪山にこもって眠りについているようだ。
スノーリンハレクの力の影響か、雪山には不思議な生態の生き物が多く見られる。
【竜鱗:スノーリンハレク】
雪竜スノーリンハレクの鱗。透明だが、光の当たり方の関係で白く見える。
本体に及ぶべくもないが、竜鱗にも竜の力が宿っている。
その力を解放すれば、一つの街の夏を冬にすることぐらい簡単だろう。
ただし、その真の力は、スノーリンハレクの協力なくしては発揮しえない。
ABC探偵様の自主企画参加にあたって。
作品のテーマ:自然の大きな力に対する、人間の無力さ。
作品の拘り :独自の現象や生態系の構築。
要望 :ファンレターをいただければ。
お任せ欄 :初めて、独自のファンタジー生物や現象をたくさん出しました! ゆくゆくは、主人公に色々な場所を旅させて、不思議現象を体験させたいです。