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教室に着くと。
「あ、村山。遅かったから、探しに行くとこだったぞ。何してたんだ?」
新しい担任の、竹田先生が言った。
村山というのは、私の名字だ。
「…トイレ行ってました…」
「どうした?声が小さいぞ?体調悪いならすぐ言えよー」
…まぁ、私の声が小さいのはいじめで嫌な気持ちになってるからだし、トイレに行きたくて行ったわけじゃないんだけどね…
キーンコーンカーンコーン……
朝の会では、竹田先生の自己紹介や、6年の主な行事の簡単な説明、親に渡すプリントを配ったりなどをした。
私たち6-2の生徒は、講堂…体育館に向かっていた。
始業式のためだ。
うちの学校では、着任式はなく、クラス分けの紙に担任も書いてあるシステム。
でも、新しく学校に来られた先生が担任につくクラスは、空いている先生が朝だけそのクラスを持つことになっている。
始業式では、校長先生の話を聞いたり、新しい先生の自己紹介を聞いたりした。
始業式が終わった。
クラスに戻ると、ちょうどチャイムが鳴った。
「あぁ…休み時間か…嫌だなぁ…」
また、嫌な日常が始まる予感がする…