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最終章:空白の星座《星読の巫女座の覚醒》
星環領域《セレスティア》の中心―― そこには、何もない空間が広がっていた。 星もなく、風もなく、音もない。 それは、空白そのもの。 星霊たちの記憶が失われ、空が沈黙した場所。
星夜ティナは、静かにその地に立っていた。 彼女の背後には、五人の仲間がいた。 アルモニ、無名、Sara.、ちゃい―― それぞれが星霊と契約し、記憶を取り戻してきた者たち。
だが、最後の星座は、まだ輝いていなかった。 それは、ティナ自身の中に眠る星座。 空白の中心にある、名もなき星霊――星読の巫女座。
「私は、空白の星霊。 星霊たちの記憶を繋ぐ器。 あなたは、かつて私と契約した者。 あなたは、空に還った巫女。 だが今、あなたは地に降り、記憶を失った。 あなたは、私自身。 あなたは、空そのもの。 あなたは、星霊の祈り」
ティナの心に、すべての記憶が流れ込む。 アンドロメダの涙、ペガススの旋律、ループスの咆哮、リブラの秤、オフィウクスの夢。 それらはすべて、彼女の魂に刻まれていた。
「私は、星霊の器。 でも、器は空ではない。 空は、私の祈りで満ちていた。 だから、もう一度――空を照らす」
ティナの手が輝き、空に巨大な魔法陣が展開される。 五つの星霊の力が融合し、空白の中心に光が集まる。
ノヴァ・エクリプス: 星霊属性の究極魔法。 空白を浄化し、星座を再構築する。 すべての記憶を繋ぎ、空に還す祈りの魔法。
空が震え、沈黙が破られ、光が爆発する。 空白が浄化され、星読の巫女座が夜空に浮かび上がる。 その輝きは、すべての星霊の中心だった。
「あなたの祈りが、空を再び照らした。 あなたの記憶が、私たちを繋いだ。 あなたたちの旅は、空白を越えた。 星霊の器は、もはや器ではない。 あなたは、星霊そのもの。 あなたは、空の調和。 あなたは――Harmony of the Lost Sky」
空には、六つの星座が輝いていた。 アンドロメダ、ペガスス、ループス、リブラ、オフィウクス――そして、星読の巫女座。 星夜ティナは、仲間たちと空を見上げた。
アルモニが言う。
「旋律が、完全になった。 空が、歌ってる」
無名が笑う。
「やっぱティナちゃん、星そのものだね」
Sara.が頷く。
「魔法構造、完璧だ。 これが、星霊の理だ」
ちゃいが静かに言う。
「夢の中でも、これだけは本物だった。 空は、祈りでできてる」
ティナは、微笑んだ。 その瞳には、すべての星霊の光が宿っていた。
そして、物語は終わる。 星霊と魂の交響――Harmony of the Lost Sky
なんだかわたしが主人公で注目されて恥ずかしかったです。
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