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歪んだ世界の設計図 #2
『ねえ、この世界を変えてみない?』
『この世界?』
『私はね、この世界が歪んでると思うの。まるで誰かに操られてるかのように……』
『霊夢……』
『だから月、一緒にこの世界…幻想郷を変えましょう』
◆◇◆
懐かしいな……と、思いながら僕は起き上がる。枕元に置いてある時計をみると、午前2時を回ったところだった。
「………」
………どうやら夢のせいで眠れなくなってしまったらしい。もう一度目を瞑っても全く眠れる気がしたい。眠気もやってこない。仕方なく、ノソノソと身体を起こし、上着を着て神社の外に出る。涼しい風がほてった身体を冷やしてくれる。
「はぁ……」
僕は誰もいない境内で大きくため息をついた。森の奥が赤く光っている。どこかが燃えているようだ。
いつからこんなことになってしまったのだろうか。ずっと昔はこんなことになってなかったのだ。
「月、こんなところでどうしたの?」
突如、後ろから声が聞こえた。振り向くまでもない。この神社の持ち主であり、大好きで大切な親友、戦友でもある。博麗霊夢だ。
「……ちょっと寝れなくて」
「そう………私と同じね」
あたりに沈黙が走った。赤く燃える空を見上げながら、僕と霊夢に夜の冷たい風が強く吹き付ける。上着を着ていると言っても流石に寒い。すると、霊夢が口を開いた。
「月、あなたが居なかったらきっと、私たちは此処に居ないでしょうね」
「別に僕はそんなすごいことしてないよ。幻想郷に来たのも気まぐれだし」
「そう、ならそれでいいわ」
そう言って霊夢は立ち上がる。それにつられ、僕も立ち上がった。
「さ、早く神社に戻って寝ましょう。明日の戦闘にも備えて」
「うん………ねぇ霊夢」
「なに?」
「……………やっぱなんでもない」
幻想郷に住む人たちか、安心して楽しく暮らせますように――。
僕は空に輝く満天の星達にそう願った。