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僕だけに甘いあの子。
自分に厳しいももちゃんが厳しさの反動として恋人に特別甘くなるって感じです。長編前提で考えてたけど難しそうなので短編で供養。
主人公は櫻名(さくらな)くんです。
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「ちょ…百?ここ学校…」
百に抱きしめられ、頭を撫でられている。ここは教室、しかもど真ん中。後ろから峰田が歯ぎしりする音が聞こえるけど…そんなことはどうでもよくて。
「ねえ、百。百ってば…!」
「…んふふ、はあい?何でしょうか?」
「ぐっ…なんだか、今日は一段と甘々じゃない?どうしたの。」
少しだけ緩んだ腕から素早く抜けて軽く手を握る。そうすると手を繋ぎたいのか握り返してくれるからもう抱きしめられる心配はない。百の癖だ。
百は僕を甘やかすのが好きだけど、それは自分に厳しくしている証拠でもある。何故そこまで自責するのか、原因を聞き出して自信が持てるように支えてあげる。それが恋人である僕の役目だと思ってる。
「…また、失敗してしまいましたの。口だけで結果を出せていません。」
「そんな事で僕らや先生たちが失望したりすると思う?」
「ですが結果を出せないのにヒーローを目指すなど…」
「結果がなきゃヒーローじゃないの?違うよね。結果を出せなくても、万人に認められなくても、人を助ける。助けたいって思うのがヒーローでしょ?」
「#名前#さん…私は…」
そう言って黙り込んでしまった百を抱き寄せて、今度は僕が甘やかしてあげる。そうすると百は一瞬強張った後にふっと力が抜けて、はらはらと静かに涙を溢す。いつもそうやって自分の中のストレスを消化している。
「だいじょーぶ、だいじょーぶ。百は強いし偉いよ。一人で我慢させてごめんね。」
「私、#名前#さんのお役に立てましたでしょうか…?」
「勿論。百が僕の邪魔になったり、役に立たなかった事なんて今までないよ。」
「…良かった、」
そう言って安心したように眠った百。軽く抱き直して僕のブレザーをスカートの上から掛けてやる。中見られちゃたまったもんじゃないからね。
「あー…どうするかな。」
そうポツリと呟いた途端、A組が声を揃えた。
「「「今の何!?」」」
「え…何って、百のメンケア…って、言ってなかったっけ?」
「一応聞くけど、何を…?」
上鳴が若干青くなった顔で恐る恐る聞いてくる。
「百と僕が付き合ってるって事。」
「言ってない!聞いてないよ櫻名!!」
「分かったから芦戸さん…勢い。百が起きちゃう。」
「ねえねえ、その‘百’って呼び方いつからしてるの?ってかいつから付き合ってんの!?」
「葉隠さんも落ち着いて…そんな詰めなくても僕は逃げないよ。」
何も言わないメンバーも興味ありげにこっちを見てくる…って嘘ついた。爆豪と轟は興味なさそう。
「んと、付き合ってんのは中学2年から?百呼びは仲良くなってからずっと。」
「クソォ…仲間だと思ってたのに!!」
「彼女いないとか一言も言ってないのに…」
「居るって言わないと分かんねえだろ!オッパイに埋もれて羨ましいヤローめ!!」
「わざわざ‘僕彼女居るよ’って?それこそ嫌われるよ。」
若干殺意がこもった峰田の言葉は無視して、そろそろ百を移動させようと動く。
「…ん、#名前#さん、?」
「あ、百起きちゃった?ごめんね起こして。」
「いえ…だいじょーぶですわ。幸せなにおいに包まれていますから…」
「僕の匂い好きだねぇほんと。寝てな、先生には言っておく。」
「はぁい…ふふ、だいすきだよ、#名前#くん。」
全てを詰め込んだかのようにゆっくりと、普段の百からは考えられない甘い声と口調で告げられたその言葉は、僕のための僕だけの言葉なんだって分かるから。すぅ、と静かに寝息をたてる百に微笑んだ。
「んなこと知ってるよ、ばかもも。」
僕も、いつもより砕けた口調で言ってやるんだ。君には届いてないけれど。
愛してるよ、なんて。
その言葉をちゃんと伝えるのは、君を追い越して最高のヒーローになってからだ。
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好き勝手やり過ぎたかも、と思いつつ反省はしないです。
入れれなかった設定だけど、関係隠してた頃は「八百万さん」「櫻名さん」で呼び合ってます。あとこの子らは‘相手にしか見せない自分’を明確に作ってて、それが口調の変化。櫻名くんに合わせた口調で話せるように練習中だったら可愛い。
ももちゃんは中学時代ももちゃんにとってはレベルの低い(偏差値は70前後のイメージ)中学に通っていたが故に無意識のうちに反感を買っていてももちゃんはハブられてた、けど櫻名くんがももちゃんと仲良くなりたいって近付いてあっという間にゴールイン!みたいな。そんなハッピーラブラブライフを妄想しております。
長編は気が向いたら書きます。多分書ききれない。
楽しかったのでまたやります、ももちゃん短編。