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その7 筆記体の落とし物
………
よし、これで今日の分の仕事終わり…!
うーん…今から何しようかな……
あっ、碧空から何か頼まれごとされてたな…今やろうっと!
えーと…確かメモはポケットに………あれっ…
青乱「…ねぇ」
えっ…も、もしかして…俺…落としちゃった…?!?!
青乱「……探すか…」
は、早く見つけないと〜!!
焔「コツコツコツ…ん?これは…何だ?(誰かのメモ帳?を拾う)」
焔「…ピラ(メモ帳を開ける)」
焔「・・・。これ読めねぇ…(ボールペンの試し書きのような字がたくさん並んでいる)」
焔「誰かの落とし物か…?にしても読めねぇな…筆記体?いやこんなのが筆記体なわけねぇ…」
焔「…持っておいてやるか。(自分の服のポケットの中に入れる)」
焔「コツコツコツ…そこにいるのは…青乱か?」
青乱「…熒惑か。」
焔「こんな所で何をしている?」
青乱「探し物。」
焔「は?…もしかして。(自分の服のポケットを漁る)」
焔「…これか?(誰かのメモ帳?を青乱に見せる)」
青乱「…中見せろ。」
焔「…ほらよ。(誰かのメモ帳?を開く)」
青乱「!俺のだ。」
焔「…は?」
青乱「お前が持ってたのか。これどこに落ちてたんだ?」
焔「おれの部屋の前だが…これボールペンの試し書きか?」
青乱「あぁ…さっき部屋の前を通ったからか…。中身はただのメモだ。」
焔「おまっ…これがか!?」
青乱「?ああ。」
あれ….なんかそんなに変なこと書いてたっけ…?
焔「お前…字が…汚ぇのか…そうか…ボソッ」
青乱「字?医者のカルテは読めねぇがこれはそんなでもない。」
焔「これ読めるやついんのか!?」
青乱「?そんなにか?」
焔「何だよこのグルグルグルグルボールペンの試し書きみてぇなもんは!?中身を確認したときにびっくりしたぞ!」
青乱「…あぁ、そうか、いつも母国語で書いてるから。」
焔「ぼ…こく…!?これロシア語なのか!?」
青乱「ああ。焔はドイツだから知らない文字もあるか。」
焔「知らねぇ文字はあるが…これまず文字じゃねぇだろ…」
青乱「?文字だぞ。」
焔「はっ…!?こっ…これが?このボールペンの試し書きが?」
青乱「試し書き…?ただの筆記体だが…。」
え…俺そんなに字汚いかな…。確かにちょっと癖字かもしれないけどさ…。
焔「こっ…これが筆記体か…一番最初に否定した考えだったとは…ボソッ」
青乱「……あった。俺は用事があるから戻る。」
スタスタ……
あっ、お礼言いそびれちゃった…また今度言わなきゃ。
青乱のメモが気になる方は「ロシア語 筆記体」で検索してみてください。