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乙女警察 #1 赤色の警察
https://www.youtube.com/watch?v=6IVlcqaNeHE
の曲パロです。
騎士a本人様とは一切関係ありません!
あくまで私の解釈とストーリー構成なので、歌詞の部分と少し違う部分もあります。ご了承ください。
ハマったばかりで口調など不安定ですが大目に見てください!
あと、できるだけ夢(?)にはならないようにしたのですが厳しかったです‥!(泣)
彼らはヒューマノイドだ。人間を真似た造りモノで、所詮はただの機械に過ぎない。しかしこのヒューマノイドは現在の技術の遥か先を越した普通の会話はもちろんのこと、人のある程度の感情や意図は読み取れるようになっている。まさに人なのだ。だから、世間にはヒューマノイドであることは知られてはいない。知られてもいけない。
その彼らとはこの町にいる不純な奴らを|女性《乙女》から守り、取り締まる警察。人呼んで「乙女警察」。乙女警察の現在の担当は五人。彼らはこれまでに何人もの乙女を救ってきた。
そんな彼らは、今日もまた新しい乙女を救うのである。
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p.m.19:23
ビーっと警告音のようなアラームが鳴る。
「ん?またか…この街は多いな。」
赤色髪のすこし気だるげそうな男性がスマホを手に取りながらつぶやく。
彼はモニターだらけの部屋の椅子から立ち上がり、デスクにおいてある手錠と銃を手に取る。
「さて、行くか。」
彼はそう残し、部屋を後にした。
「えっと?‥‥あの家みたいだな。」
フッと笑って乙女の待つ家のインターホンをそっと押した。
「あ?誰だよ?」
せっかくいいところだったのにと言わんばかりのトーンでそういった男性は用心もなしに家の扉を開けた。
「俺はこういうものです。」
警察手帳を掲げながら少し微笑む彼。その手帳には『騎士警察特捜部隊 ばぁう』と書かれていた。
みるみるうちに男性の顔は焦りに満ちていった。
「っ!これが噂の乙女警察…!くそっ‥なんでこんな奴が…!」
「さぁ、なぜでしょう?さ、ついてきてもらいますよ。何をしたのか、何をしようとしたのかを聞くためにね。」
「チッ…」
ばぁうは不機嫌の男を持っている手錠で拘束し、パトカーの後ろに乗せる。
「俺はもう少し調査していくので、後は頼みますね。」
パトカーを運転する警察に一礼し、彼は現場に戻った。
「大丈夫ですか?」
優しく微笑みながら、怖がらせないように細心の注意を払いながら、ベッドの上に座っている女性に話しかける。
「はい‥大丈夫、です。」
少女はたどたどしくも、こちら側に伝えようとしてくれていた。
「ならよかった。貴方に何があったかもあとで聞かせてくれないかな」
「はい…お力になれるかはわかりませんが。」
「大丈夫。落ち着いて。俺は何があってもあなたの味方ですから。」
「はい。」
「まずは何があったのか聞いていいかな」
「はい。今日の午後—―—」
なんとも彼女は二年前から付き合っていて、一年ほど前から凶暴的になっていたそうだ。
はじめは絶えていたし、そんなことされても幸せそうな彼の顔が見えた時のうれしさは今も昔も変わっていなくて、現在も彼のことが好きなのだという。
「そっか。まだ、好きなんだ。じゃあ、もう少し続けてみようか。それでもだめだったら、俺が守ってやるからな。」
いいな。と言い聞かせ、
「じゃあ、今日は終わりだ。また何か調べることがあったら呼ぶかもしれないので、覚えといてください。それでは。」
彼はそう残し、家を後にした。
少女の意見を尊重し、まだ続けさせることになった。
そのあとも何回か調査を含めた面会なども重ねた。
しかし少女の口ぶりからは、前の様にひどい扱いを受けているようだった。
「助けてください‥‥!」
三週間後、ばぁうのもとにまた通報が入った。
「ま、だろうな。もう、忘れさせねぇと。彼氏も、彼女も。」
すぐに彼女の家に向かい、インターホンを押すばぁう。
「鍵は開けてます…」
震えた少女の声は乙女警察の「乙女を守る」という本能を刺激する。
「失礼します。その子から、離れてもらえませんか?」
少女に危害を加えようとしている男性の腕をがっちり掴み、ばぁうは睨んだ。
「離せっ…!」
「無駄ですよ。」
これ以上話しても意味がないと悟ったばぁうはその男性の手首に手錠を掛けた。
「あれ?あなた、気づきました?」
男性に嘲笑のような目を向けた後、少女の手をスンっと嗅いだ。
「前来た時と香水、変わってますね。いい香りです。」
「香水だぁ?どうでもいいだろ。」
「女性の些細な変化に気づくのは、彼氏なら当然だと思いますけどね。」
「香水ぐらい気づいてたっつーの。」
「へぇ?本当に?」
「ホントだよ。だから彼氏でいていいだろ?」
「こんなに危害を加えようとしていたのにまだ彼氏でいいだろって。」
ばぁうは少し間を開けて低く、怒りと軽蔑を交えた声でいった。
「ふざけんじゃねぇぞ。」
「!」
男性はたじろいだ。そんな彼にばぁうはもう一言放った。
「俺がいるからお前はもう用済みだ。」
「用済みじゃねえよ!俺は彼女を愛してる!」
「愛してる?未練がましいね。まぁ、残念だけど君のもとに彼女は帰ってこないと思うよ?」
「くそっ!」
「諦めな。彼女は俺が帰さねぇから。」
それに、とばぁうは言った。
「彼女はもう、俺の方に気が向いてるんじゃない?」
「なっ…そんなことねぇよな…?」
「‥‥ごめんなさい。私は、もうあなたとは…。」
「冗談じゃない…!覚えてろ乙女警察…」
「手錠されている口でよくそんなことが言えるねぇ。」
グイっと震えている少女の手を引っ張って、
「もうこの子は俺のもんだから。魔性の|警察《ライバル》に、要注意しとけよ。」
その後、元彼氏は少女に二度と会えないように対処された。
ばぁうは少女のメンタル面などのケアを含め、あの男性のことを忘れさせるために何度も訪問していた。少女とはたくさん喋り、楽しい思い出を作ってあげた。彼女が嫌なことを忘れられるように。そのうちにばぁうにはある感情が芽生えてしまっていた。それが、どうしようもなくて、虚しいことは、彼がよくわかっていた。
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To be continue…
ここまで読んでくださった方ありがとうございます!
思ったより長くなりそうなのでこの雑多のシリーズの中で乙女警察全6話で投稿しようかなと思います!
騎士aリスナーの皆さん口調とかおかしなところあればアドバイスください!