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最悪バトルロワイアル!!必要なのは戦闘能力と欲だけ!!
登場人物紹介
火焔龍(かえんのりゅう)
目が紫で髪は茶色。
精神年齢が幼い炎のドラゴン族。羽も尻尾も角も生えている。
攻撃力は尋常じゃないが、それ以外は平凡。
音楽とピアノ、甘いものが好き。
杏川火林(あんずがわかりん)
目も髪も目が覚めるような紫。蝶のような透き通った赤い羽根が生えた妖精族。
攻撃力は低いが、範囲が広く、素早い。また、自ら出した炎の形を変えて、炎で綺麗な模様も作れる。
精神年齢が高くピアノが弾ける。
血原野美咲(ちはらのみさき)
目が赤く、髪は黒い。狂気じみた霊。
基本、攻撃する際ナイフや釘バット、包丁を広範囲で容赦なく投げつけてくる恐ろしいやつ。人をじわりじわり痛めつけるのが快感のサイコ野郎。
絵が上手く、周囲の人の人気も高い。…なんで?
「あぁぁ…やぁっと授業終わったよ…」
私の名前は火焔之龍(かえんのりゅう)。林菖聖堂学園(りんしょうせいどうがくえん)に通うドラゴン族の中学一年生だ。龍の角、尻尾、羽根が生えており、おまけにしっかり火を吹く。列記としたドラゴン族である。
ま、自己紹介はこれぐらいにしてっと。今は7時間目の数学の授業を終えたところで大きな伸びをしながら帰る準備をしている。すると…
「いやぁ…もう7時間はきついって…」
と大人びた声が聞こえてきた。赤い羽根に紫の髪、頭に付けた印象的な黒いリボン…声の主は妖精族の杏川火林(あんずがわかりん)。私と同じように火を扱う妖精族。この子は私の親友でもあり、炎を使ったパフォーマンスやバトルのライバルでもある。
「あのねあのねっ!!最後の難しい問題あったじゃん?あれ自力でできたんだよおおおおお」
「ほんといつまでも元気だね…テンション高すぎてこっちがしんどいわ…wwでもそんな火焔は嫌いじゃないよ。」
「うわおうれしいいいいいいい」
「声でか。黙れ。」
「え怖ww」
「ねえねえまた放課後にさ、また炎でバトルしない?」
「おお!!おもしろそおお!!!」
私は飛び跳ねて喜んでいた。しかし…最近連敗が続いている。前回も前々回も火林の圧倒的なスピードで全く太刀打ちできなかったが、自分は攻撃力だけは馬鹿みたいに強いから広範囲技を出せばチャンスはある。だから今回こそ決めてやる!!絶対ッ!!
…そんな妄想をしていると、何やら変な校内放送が聞こえてきた。
〈皆さん、落ち着いて聞いてください。門番のグリフィン像を確認したところ、学校に危険物や刃物などを所持した怪しい男性たちが入ってきたと連絡がありました。今から避難指示を出しますn…うわっ!!何するやめっ!!〉
一瞬教室が沈黙した。
静かな教室に元気いっぱいな男の子の様な声が聞こえてくる。
〈君たち!!よく聞け。この学校は僕たちが乗っ取らせてもらった!今から僕の言うことを聞いてその通りに動くように。いうことが聞けない子は罰ゲームだよ?
さてさて本題に戻ろう。今から君たちにはあるゲームを行ってもらおう。人呼んで、バトルロワイヤル!!この学校。どうやらたくさんの種族が混ざりあい、特殊な攻撃手段を持つ生徒が多いようだね。君たちにはそのご自慢のその特殊技で最後の一人になるまで戦ってもらおう。理解できるかな?つまり、、、いわゆる殺し合い♪でも大丈夫、死んでも生き返られるとんでもない回復系の仲間がいるからね。死んだ人は僕の仲間に生き返らせてもらうよ。そ・し・て…最後の一人には…う~んそうだねぇ…。…おっ。どんな願いでも一つだけかなえてあげるよ。僕にできないことはない。遠慮なく欲を暴露しちゃえばいい。では…楽しませてくれよ?頑張って~。〉
「え?なんかのドッキリ?」
「刃物とか持ったやつ?そんなん私のレーザーで感電させたら終わりじゃんww」
「先生何するやめろとか言ってなかった!?なにがあった!?」
「え、男性とやらに気絶…させられた…?」
「先生方居なくなってる!?」
混乱に満ちた教室にいきなり大きな音でカウントダウンが響いた。生徒たちはさらに混乱し始めた。
「え?えっ?なになになに!?」
「えちょ怖いって!!」
「バトロワ?殺し合い?どいうこと?」
火林と私は顔を見合わせた。
「…なにこれ…?」
「…え、分からない…」
容赦せずに数字は小さくなっていく。あと5秒、4秒、3、2、1。
すると思いがけないことが起きた。さっきまで教室にいたのに…運動場のど真ん中に立っている。
「え?え???あたい…え…?さっき教室に。。。?」
〈えへへ、びっくりした?瞬間移動させちゃいましたっ。あぁ、言い忘れていたことがある。能力がない子のためにそこら中に刀やバット、銃などを隠しておいたから、それもうまく使ってみてね♪では…バトロワ…
スタートっ!!〉
混乱したまま歩き始める。あ、運動場に火林がいる。…これ奇跡じゃない?火林にちょっと協力してもらおう。待ってちょっと色々信じられない。こんなに広いところでバトロワやるの大変じゃないか?何よりも友達と殺し合い…?考えられない…。と、とりあえず…
「かりーん!!こっち来て!!」
「え!?龍!?あ…良かった…ちょっと一緒に居てもらおう…龍~!!!」
「かりーーーん!!!!!」
「龍ーーーー!!!!」
私は空を飛びながらかりんの方向に向かった。とっさに出たのがこの一言。
「ドMなあたいはバトロワいけると思うぞーー。」
「はいはい。取り合えず一緒に組まない?私…ちょっと怖いわwwそれに炎同士が合わされば最強じゃない?」
「…まずは親友と組むよね(笑)あたいら最強!!行こう!!」
「まず体育館に行って武器探す?一応なんか体力なくなった時用に。」
「あー。アリかも。」
「じゃ行きましょう」
こっそり体育館に移動する。敵に見つかったら殺されるか殺すかの二択だからだ。
「そぉぉっと、そおぉおっと…あたい今頑張って歩いてる。」
「体育館についたら一旦鍵閉めよ。その方が見つからないと思うし。」
「賛成!!」
慎重に体育館倉庫まで歩き、大きな白い扉を開ける。
「武器何かある?」
「うーん…おぁっ!!釘バットと銃発見!!」
「え凄!私も探すか。」
二人とも夢中になって武器を探していた。…が…
(ふふふ、二人とも気づいてないなぁ?よし、上から狙おっと。)
何者かが近づいてくる!!そんな気配に龍は全く気付かないまま作業をしていたが…火林がおかしなことに気づいた。
(なんか空気が変に重いな…。?…。はっ!?まさかっ!?)
火林が上を見渡すとギラリと光る赤いナイフが宙を舞っている。そのまま龍がいる方向へ音を立てて近づいていく。
「龍、危ないっ!!」
「え?うわっ!?や、やだあああ来ないでえええっ!!」
龍は思いっきり炎を吐き、赤いナイフをたたき落とした。
龍はナイフの飛んできた方向を見るなり悲鳴を上げた。
「うわあああでたあああああっ!!!!!き、君は…血原野美咲…!?」
血原野美咲。学年一サイコパスなやつで人を殺すことに抵抗を感じないやばい人。なぜ初っ端からこんな奴と戦わなくちゃならんのだ。
「あーぁ…見つかっちゃったなぁ?はぁ…仕方がない。君らとは戦っても面白くないだろうし…なるべく痛くないように殺してあげないとねぇ?」
「龍!!逃げるよっ!!おいっ…。」
こぉいつっ!!泡吹いてやがるッ!!
「早く逃げないと死ぬよ!?」
「あははっwwそんな心配しなくてもいいってwwさっきも言った通り痛くないってw上手に殺してあげるからさー?んじゃっ。さようなら。」
だめ…っ!!切り刻まれるっ…!!もう駄目だと私は目をつぶった。その時!!
どおおおおおんっ!!
大きな爆発音が鳴り響いたかと思うと龍が立ち上がった。
「…りゅ、龍?」
第二話も書いてみますので面白い!!って思った方は楽しみにしててくださいね!!