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ベタな少女漫画にツッコミを入れるなぞ子の話
ときめき要素のかけらもないため、恋愛小説好きはゴーバックである。コメディなので。
<『これがなぞ子のセリフで』
<【これがなぞ子の友人のセリフである。】
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私は、ベタなものなどにツッコミを入れるのが好きだ。
今回は、ベタな少女漫画的展開小説にツッコミを入れていく。
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「おい、そこのドジっ子。前見て歩けよ」
最悪の出会いは、いつだって最悪のタイミングで訪れる。
私、高橋ひかり。高校2年生。
今朝は完全に寝坊した。食パンをくわえて全力疾走していた私は、見事に学校の曲がり角で、誰かと正面衝突した。
<『早速ベタだね。』
<【「いっけなーい遅刻遅刻★」って言ってないからベタレベルは下がるね。】
<『何そのレベル名前ダサっ』
散らばる教科書。そして、私の前に立ちはだかっていたのは――。
学校一のモテ男にして、超絶イケメンの生徒会長、一ノ瀬 蓮だった。
<『ベタな立ち位置男子高校生きたお』
<【超イケメンなのもベタだね】
「……あ、あの、ごめんなさい!」
「ったく、制服が汚れただろ。弁償しろよな」
冷たい言葉を残して去っていく一ノ瀬くん。冷酷王子なんて噂は本当だったんだ。
<『弁償だって。世の中お金なのかな』
<【でも結構制服って金かからない?】
<『(ネットを起動し、調べる)少なくとも女子高生には大ダメージだね…』
もう二度と関わることもない、そう思っていたのに。
――放課後、突然の豪雨。
<『突然だね。』
<【朝から放課後までタイムリープが壮大だね】
傘を忘れて校門で立ち尽くす私に、すっと大きな影が差した。
「……ったく。お前、本当にバカなの?」
<【ストレートにきたね】
<『バカだって。』
見上げると、呆れ顔の一ノ瀬くんが、自分の傘を私の方に大きく傾けて立っていた。彼の右肩は、雨でびしょ濡れになっている。
<『ベタだね。』
<【よくある感じの相合傘だね】
「え、でも……」
「いいから入れ。……風邪、ひかれたら寝覚めが悪い」
<『王道ツンデレだね』
<【こんな短い期間で恋愛に発展する要素あったかな】
そう言って、彼はぶっきらぼうに私の手を引き、自分の引き締まった体に引き寄せた。
トクン、と心臓が跳ねる。
<『跳ねちゃったよ』
<【跳ねたね】
雨の音に混じって、彼から香る爽やかなシトラスの香りと、繋がれた手の熱さが、私の頭をどうにかけしてしまいそうだった。
<『匂いを嗅ぐな』
<【自然に入ってきたんじゃない?】
<『文字化すると結構変態かも…ってかなんで手繋いでんの?』
これが私の、絶対に秘密の恋の始まり。
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……とこのように、ツッコミをして分析したらキラキラな恋愛小説も一気に「あー」みたいな感じになる。恋愛小説好きの皆さんは申し訳ない。
好評だったら連載するかもね