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ほとけの日記。🎲
りうらside
りうら「…はぁ…」
病室で、もう何回目かもわからないため息をつく。
病室の窓から見える景色は、いつもと同じ、近くの大きな道路、
この街のシンボルの大きな木、それとその近くの川。
綺麗だと言われれば綺麗かもしれないけどそれだけ。
大好きなライブができないのは、本当につまらない。生きいている意味さえ、
ないように見える。
…りうらの足は、両足とも、もう完全に動かない。
右手も使えない。ただ、痺れるような痛みだけはずっと残っている。
みんなとのライブの帰り道だった。笑いながら帰っていると、突然…
バキャッ
目の前で電車が倒れたんだ…りうら達に向かって。
りうらをかばってくれたないくんは、意識不明の重体。
…もう、いれいすは解散した。しかたないよね。
もうりうら達は夢も、希望も、何もかも持てないんだから。
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ほとけside
ほとけ「…__ぁ__、」
やっぱりだめ。僕は、メンバーで一番軽傷だったけど…
喉がつぶれて、もう、声は出せなくなった。…病室で、涙を流す。
嗚咽さえ、まともに出ない。あぁ…ごめんなさい、いふくん。
僕が、いふくんの光を奪っちゃったよね。僕がかばってもらったから。
きっと、僕を、庇う必要なかったって、怒るよね。だからもう、
いふくんには、一生会えない。夢も希望も奪った僕は、苦しんで生きるしかない。
ゆめも、希望も、もう、もてない。
ほとけ「__ひ、ぐっ…うぐっ、うぇ…ひぐっ…ごぇんなさ…っ__(ポロポロッ」
神様。これが何らかの罰だったとしても、あまりにも酷くないですか。
ポン。
その時に、僕の肩に優しく温かい手が触れた。
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いふside
俺は、ほとけを電車から庇って、目がつぶれた。もう、目は見えない。
気分転換に散歩していると、病室から、ほとけの泣き声がした。どうしたんだろう。
心配になった俺は、ほとけのところにいき、肩に手をポンと置いた。
途端に、ほとけの肩がビクッと跳ね上がったビックリさせてしまったみたいだ。
いふ「驚かせてごめんな、ほとけ」
ほとけ「__ううん、大丈夫…いふくん、目は大丈夫?__」
耳もとで、ほとけが掠れた声で囁く。
いふ「無理に喋らなくてええんやで。」
と、言ったが、
ほとけ「__ん、だいじょぶ。これしか、いふくんと会話できないし、ね。__」
あほとけ。もっと他に会話法くらいあるだろ。
いふ「…もしかして、俺の目のことに負い目感じてるんか?」
また、ほとけの肩がビクンと揺れた。図星だな。
いふ「気にすんな。俺が好きでやったことや、お前には関係ない。むしろ、
このままお前が無理やり喋るほうが、俺は怒るで。」
ほとけ「__…っごめんなさい、もうあまり喋らないようにするから__」
いふ「ん。てか今も喋るなよw」
これで安心だ。もう、残りの時間が少ない俺にとって、
喋るだけで命を縮めるほとけは、最後の心残りだったから。
いふ「んじゃ、バイバイ。」
ほとけ「__うん、いふくん、気を付けてね。__」
ドアを閉めて帰ろう。その時、誰かに肩をたたかれた。
いふ「誰や?」
と問うけど、返事がない。代わりに、背中に指の感触がある。
いふ「えっと…『まろ、おれはしょうやで。はなしたいことがあるんや』?」
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初兎side
お別れの前に、まろに言いたいことがあって、まろの病室に向かった。
その時、ちょうどまろがいた。
『おれ、みみがきこえんくなってん。まろとはもう、いっしょうはなせない
かもしれん。すまん…もう、おわかれやのに…せめていっかい、
だけでも、はなしたいな。おもてん。ありがとな。もうこれがさいごのかいわ
になるかもしれんけど、いままで、なかよくしてくれてほんまにありがとな。
てんごくで、らびまるによろしくいっといてや。まろはじごくかもしれんけどw』
いふ『おいwなんやねんそれ。…はなしてくれてありがとな。
らびまるにいっとくわ。wそれじゃ。』
『おん、あんがとな。』
その日のうちに、まろは天国へ行った。最後の言葉は、
いふ『あぁ…俺、こんな簡単に死んでええんやろか…』
だったらしい。悲しみもあるけど。仕方ない。
俺らは…全員、
--- 余命一年以内 ---
なんやから…
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ないこside
ピッピッピ…
病室に規則正しい音が流れる。俺の心臓の音だ。
ピッピッピ…
俺は、突然倒れてきた列車からりうらを守って、頭を打ち付けた。
その衝撃で、脳にダメージが行って、意識不明になったみたいだ。
ふしぎだな。俺は、意識もあるし、声もちゃんと聞こえてるのに、
起きれないし、一言もしゃべれないんだ。
ガラ…
…この時間ってことは、りうらかな。
毎日、りうらは俺の見舞いに来てくれる。同じ時間に。
りうら「…ないくん、来たよ…」
りうらは、もう足が使えないらしくて、暗い声をしている。
りうら「ごめんね、ないくん…りうらのせいで…」
…謝らないでよ、りうら…りうらの所為じゃないのに…なんで…
りうら「…そういえばね、まろが…死んじゃったんだって…(ポロポロッ」
突然、頬に当たった冷たいようで温かい水と同時に、
りうらの震える声での報告があった。驚く俺に、りうらはこう続ける。
りうら「りうら達ね、全員余命1年以内なんだって。」
…そっ、か…俺も、まろにお別れを言いたかったなぁ…
てか、俺も余命1年以内なのか…へぇ…へ…ぇ…
りうら「ないくんは、まだいなくならないよね?りうらの傍に居てくれるよね?」
…喧嘩もしたけど、それでもまろは、俺の、俺たちの…大事なメンバーで。
いれいすに欠かせない存在で。…まろ、いなくなっちゃったのかぁ…
りうら「…ないくん、起きてよ…ないくんが起きないなら、りうら、生きる意味
ないじゃん…いれいすも…もう、無いし…どうしたら…っ」
ないこ「そんなことない。りうら…りうらには生きる意味が十分にあるよ。」
りうら「ない、ちゃ…っ…な、で…っ?」
ないこ「お医者さんが…言ってたでしょ?俺が目を覚ました時は…」
りうら「あ”…あ”あ”あ”あ”っ!ないちゃんまで居なくなったら、りうらはこれから
どうすればいいのぉっ!ね”ぇっ!ないちゃんっ!…逝かないで…(ポロポロッ」
ないこ「りうら…ごめんね。」
りうら「…っないちゃ…っ(ポロポロッ」
フラッ
ないこ「あ~w俺の人生、ここで終わりかぁ…」
りうら「ない、ちゃ…っ!嫌だよ、ねぇ、ないちゃん”っ!」
ないこ「ごめん、りうら。残し…て」
ポスッ
---
りうらside
りうら「…ない、ちゃん?…っ”ないちゃんっっ!!!!(ポロポロッ」
りうら「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ”!?ないちゃんっっ!」
りうら「な”いちゃんっ!ねぇ起きて!ないちゃ…」
ドクンッ…
りうら「づぁ…っグッ…うぇ…ぅ…っ」
ポタポタ…
りうら「…ないちゃん…まろ…もう…いーよね…?…ねぇ、ねぇ…」
りうら「う”ッ…ぁ”…っ!ぅえ…っ!おぇ…あ…な、い…」
ドサッ
『ないちゃんっっ!』
『…りうら…!…もう来たの、まだ五分位しかたってなくない、?w』
『いいのっ!…いこっか、?』
『…そーだね、もう、いこっか。』
---
初兎side
初兎「…なんで、みんな死んでまうんやよ…悠君だっておらへんし…」
初兎「らび丸も…もう、いいや…俺も、皆のところに‥‥」
ヒュゥゥゥウウ…
グシャっ
初兎「みん…な…」
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ほとけside
ほとけ「__皆…?__」
皆がいなくなった。突然。どうして?僕、何かした?
ねぇ…あれ、目の前がふっと明るくなった。
皆がいる。手を振ってる。ちょっと近づいてみた。すると…
いふ「くんなてめぇ。」
ないこ「…ぇ、誰ですか…?」
初兎「…うわ、きおったよ、ブス。」
りうら「ねぇ、その汚い声、やめてくれない?」
なんで…なんで皆そんなこと言うの…っ!
もう知らない…もういいよ…っ!
ほとけ「__皆が前に進むなら、僕は後ろに進むもん。__」
そう酷いことを言って
背を向けて歩いたこと…僕は今、ものすごく後悔しています。
後ろを振り返ればよかった。後ろには…
--- 泣いて、手を振っている皆がいたのに。 ---
‥今日、僕は、皆に謝りに行こうと思います。
僕が一命をとりとめたのは…きっとみんなのおかげだから。
さようなら。
リスナーさん、ごめんなさい。これが、いれいす解散の真実です。
ほとけの日記より。
なんか適当だなー…
アニキが出てない理由を当てれた人にはファンレター