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懇親会
そのまま眠ってしまった
その日の夜、僕はまた見覚えのある所にいた
あの女神の部屋である
なんにもない部屋である
そしてなぜか、佐藤さんもいた
「さあ、日本人の懇親会を始めます。」
2人だけだけど女神さま
「じつは私も日本人なので3人ですが」
えっ
「今2人同時に『えっ』って思ってましたよー」
「あと、声ださないと、2人とも聞こえませんよー」
「あ、ところで、佐藤さんのことってなんて呼んだらいいですか」
ちょっと聞いてみた
「じゃあ、せっかくだから、異世界での呼び方なんてどうですか、一応、俺はレイン」
うん、なんかいいな
「僕はヨアンです。あっ、女神さんは?」
「この私にさん付けとは!どういうことですか」
「ハイメガミサマスミマセン」
「女神ケセドと呼びなさい。それと、この会は1ヶ月ごとに行うので、覚えておきなさい。」
「ところで、なに話しますか」
ちょっと聞いてみた。
「じゃあ、自己紹介でもしようよ」
佐藤さん、ではなくレインが言った。
「ええと、俺はレイン。前世では大学生だった。アパートでゲームしてたら崩れてきて、そしたらここにいた。」
「え、僕もアパートが崩れたんですが。」
「あれ?2人とも、知り合いじゃなかったの。」
「「どういうことですか(だ)」」
「同じアパートに住んでいたのに、知らないなんて」
「だって仕事が忙しくて…」
「毎日10時に起きてたし…」
「10時!それでよく大学生やってられますね」
「あ、自己紹介の続きしませんか」
「僕はヨアンで、会社員でした。ブラックな上司もいなかったけど、給料は安いかったです。」
「へー、いい名前だな。ところで、女神さまも日本ではなにをしていたんだ?」
「だから女神ケセドと呼べと言っているでしょう。ええと、私は女子高生だったんだけど、あれ?なんで死んだんだろう。」
「「おい」」
そんな感じで懇親会は続いたのだった。