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5話 なんで?
「助けれんくってゴメンなぁ…、」
なんで謝るんだろう。弱虫で、臆病な私がれるくんに、謝られるって。
「何でも頼って」って言われたのに相談できなかった私が悪いんだよ。
ゴメンと繰り返す。もう謝らないでよ。私が泣いちゃうから。
「もう、謝らないでよ。」
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「もう、謝らないでよ。」
なんでや!れるが、れるが助けれへんかったんが悪いんちゃう?自分の
せいにして追い込まんといて!#名前#の薄ピンクの頬を涙が伝う。まるで
「君のせいじゃないよ。」そう微笑むような優しい姿。でもな、れるは
助けれへん弱虫なんよ。もう要らへんかったら見捨ててや。
「#名前#っ!」
そこに四人、人がいた。#名前#を知っているようだ。少し怯える#名前#を
庇うように、今なら魔力を使えるから。拳に力を込め、「助けたい。」そう
心から願った。
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「#名前#っ!」
何で、お母様たちが此処に居るの?怖いっ…、もう、探さないでよ。
追い出したのはそっちなのに。もう怖いよ。貴方達のことを信じる。
そんなことは決してないはずなのに。怖いっ。少し、いや、とても怖い。
暴力を振るうんじゃないか。暴言を吐くんじゃないか。もう嫌なんだ。
自分の存在意味もわかんないのに、助けてなんて願ってはいけない。
「一緒に帰ろぉ〜♡」
ぶりこさん達の口調と同じような愛はとても憎たらしい。私の嫌いな人たちは、
全員口が悪く、暴力を振るう。でも、れるくんは違う。守ってもくれるし、
今まであった人とは違う。そう心から思える気がしたんだ。
「嫌…、です」
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「嫌…、です」
#名前#は帰ることを嫌がっとる。これは守らなアカンかもな。
「なぁ、」
れるは勝負を持ちかける。
「れる、ヴァンパイアなんよ。」
「は?」
父親らしき人物が声を出す。
「我が家、ヴァンパイアハンターなのよっ!#名前#!捕まえて!」
母親と思われる人物は指示を出す。
「嫌ですっ!」
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「嫌ですっ!」
私は初めてお母様たちに逆らう。
「この人は私を助けてくれた、たった一人の人だからっ!」
私は必死に訴える。涙を流し、私はこの人を守りたいから。
「冗談はよせっ!こいつ人じゃねえよ!ヴァンパイアだよ!」
弟の一期はいう。ヴァンパイアハンターがヴァンパイアを守る。
ありえないでしょう。でも私は守る。そう決めたから。
「冗談じゃないっ!」
私は声を上げる。守ってくれた君のために。
「家族のはずなのに…、助けてくれなかったお母様達より、私は…、
ヴァンパイアのこの人のほうがいい!」
私は必死に訴える。お母様龍が私を見捨てたのは事実。なら、縁を切る。
「そうか。」
お父様はそのように言葉を漏らした。
「なら、」
お母様が放った次の言葉に私は恐怖してしまった。
「二人で死になさいっ!」
私はれる君を…、大切な人を失いたくない。
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「二人で死になさいっ!」
嘘やろ…。でもこれで一人の大切な少女を守れるんなら…、頑張る。
「Icearrow」
氷の弓矢で相手を射抜く。でも弟しか死ななかった。れるはそのまま
殺そうとした。でも
「やめてっ!」
#名前#が叫ぶ。
「もう、何も失いたくないから…。お願い。止めてっ!」
なんでなん?暴力や暴言を吐いてきたやつを守るんか。そんなんは
嫌やから。少しずつ陽光がさす。もうすぐや。れるは短かったなぁ。
ヴァンパイア化の状態で陽光を浴びると死ぬ。(鬼滅の鬼と同じ)
人を守りきることは出来たんかなぁ。
「#名前#」
「れるくんっ!」
呼びかける。意識は朦朧としてきた。
「#名前#と出会えて、れるは変われた。ありがとう、大好きやで」
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「#名前#と出会えて、れるは変われた。ありがとう、大好きやで」
嫌だっ!最後みたいなこと言わないでっ!お願いだから…。
お父様達は帰っていった。
「れる君、れる君っ…。グスッ」
私はしゃくりあげながら号泣した。
「ありがと、大好きだよっ…。」
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