公開中
蘇麻寧の過去
拝啓。
__様へ
突然の手紙、そして
自分語りを失礼申し上げます。
ですが、本題の話に大切な話のため、
何卒、ご理解いただけると幸いです。
_自分は、とある教団に生まれました。
エメラレス様を信仰している教団です。
姉には蹴られ、母には疎まれ、
父には殴られ、叔父には
毒を飲まされ、殺されかけ、
叔母には刺され。
…酷い環境でした。
そして、弟が生まれました。
弟は、とても良い子で、
そして、…可哀想な子です。
自分と同じ目にあって欲しく無い。
その為に守って、守って。
失明、しました。
叔母に目、右目を刺されました。
その頃から、色欲の悪魔…ジルが
現れました。
ジルは自分と弟、両方が助かる方法を
教えてくれました。
《《逃げる。》》ただそれだけだけど、
計画を考えてくれました。
だから、十五の頃、
逃げ出しました。
教団から。
そして、逃げて、逃げて、逃げて。
弟が、電車に《《`轢`》》かれました。
踏切を渡る時、中に取り残されてしまって、
そして、植物状態になりました。
やりたいこともない。
ただ、弟を生かすために働く、
ただそれだけの日々。
そんな、日々を送っていました。
そして、ある時、八柄炉歌という女性と
出会いました。
第一印象は、天女のような美しい女性、という
印象でした。
話していく間に優しい人だとわかり、
自分は彼女に段々惹かれていきました。
そして、彼女が『貴方もどうかな?』と、
教員になる道を与えられました。
学び、試験に受かり。
たしか、その受かった頃に、
弟が目を覚ましました。
炉歌さんも、弟が起きたことを
とても喜んでくださりました。
そして、本題ですが、勤務先は、
彼女と同じ学園…
ふぁんたじーがくえんというところに
勤めることになりました。
余談ですが、
弟もここに入学したいと言っていて、
彼の成長も楽しみです。
これからも、__様が健やかでお過ごしに
なられることを心より願っております。
蘇麻寧瑠遺
敬具。