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朝霧&来戸日常編!!的な的なテキーラ
よっしゃぁ!日常編第二弾です。
いや~~最近プロセカと他のサイトとかの方々の小説を見る時間が多くて書くのが遅くなってしまいました......本当に申し訳ない。
では、本編どうぞ!!
ー朝霧sideー
朝霧は困っていた。
--- 壁ドンをしてしまった ---
事故だがこの事実は消せないわけで、寝るにも起きるのにも会社へ行くにも憂鬱が付きまとう。
当の高槻には避けられているのか全く会わないがそれが余計に不安感を搔き立てる。
「あ”あ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁぁ朝何て来なければ......」
ベッドの上で体をうずくめるが遅刻するわけにはいかない。
そもそも、俺は編集者であって、会社の上司であって、そこまで悩む必要が......
セクハラという字が頭をかすめたが高槻がそんな解釈をするわけない。そう信じてさっさと準備を終わらせてしまう。
いつもと同じ電車に乗りいつもと同じ時刻に出社。
こういう、悩みが多すぎるときはひたすら仕事をして、疲れて自動的に寝る事を繰り返す。
そのうちにどうでも良くなってるのだ。
「朝霧先輩!! お茶をお持ちしましッ」
ガシャーン
俺の後輩の|金桐 爽汰《かなきり そうた》が俺へお茶を零した。
正確な状況を伝えるには『ぶっかけた』という言い方の方がいいかもしれないが。
「金桐......」
「あああすみません!!! 今すぐ拭いて、クリーニング代も出したほうがいいですよね。ど、どうしよう」
コイツはテンパりやすくてドジをしやすい。
資料作りなどのおおよその器量は良いのだが根本がやはり自分の事を見落としやすい方らしい、こんなことはしょっちゅうだ。
「そもそも、これが初めてじゃないだろう。大丈夫だから手元を見る癖をつけろ」
毎回思うが周りを見すぎて明らかなよそ見になってドジをしている様に見える。
自分の事にも集中してほしいものだ。
「は、はい......」
少し言い方がきつかったかも知れない。
金桐はシュンという背景効果がついて見えるぐらいにしょぼくれてしまってる。
ただ、声をかけても酷くなるだけだろうな......
「はぁ」
やっぱり悩みが多すぎる。
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朝霧マンションにて
「ただいま我が家。パラダイス」
自分のマンションに帰ってきてやっと気を抜ける。
嫌いなヘタレで不器用な自分を唯一許せる場所。
タンタカタッタラッタッタタカタカタン♪
軽快な電子音がポケットから響く。
画面上に映されている名前を見て出たくなくなるが拒否すると後でもっと面倒くさい事になるのは目に見えている。
「何だ。|香代《かよ》」
『何だって不愛想ね。久しぶりに愛しのお姉ちゃんが電話かけてあげたのに』
「愛しでも何でもないし早く要件言ってくれないか?」
『アンタ。また見合い断ったのね。アンタが結婚しないと私が結婚しないといけないのよ!?』
耳が痛くなるようなキンキンした声にスマホを遠ざける。
「それは俺も同じだし暫く結婚するつもりはない」
『はぁ~。とにかく!! 次、見合い断ったら私がそっちに行くから』
「どうぞご自由に」
どうせ断ってもこっちに来るのだろう。
結婚は考えてないし、そもそも付き合うような女性も周りに少ない。
そもそも、今時見合い結婚なんて古すぎるだろ、せめて上司の紹介とかにさせてくれ。
文句を心の中で並べながらコンビニ飯をかきこむ。
体には悪いけど不器用な俺が料理なんてしたら悲惨なことになるのは目に見える。
「高槻は、良かった更新してるのか」
スマホで軽くBL小説をチェックしていると高槻の小説が目に入る。
一応、L〇NEに原稿が入っていたのはチェックしているし指摘が無いならOKということで出したのだろう。
でも、俺はじゃあ必要ないのでは?
そもそも今はこうやって避けられているし、正直勢いで言っちゃったけどメンドクサイな~とか思われているはず。
そもそも高槻の妹はしっかりしてそうだし編集者何て必要ないだろ、絶対。
ネガティブ思考に陥り、完全に面倒くさい奴になったころには疲れて寝てしまった。
そして
「あ”あ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁぁ朝何て来なければ」
こうなるわけだ。
朝霧日常編END
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来戸side
来戸は大量の書類を抱えていた。
「小夜香ちゃーん。手伝ってくんね?」
「あ~すみません......彼氏とデート入っててその量は手伝えないかな~ごめんなさいッ」
(この前フラれた~とか言ってたのにまた彼氏できたのか......ってそんな事思ってる場合じゃねぇ。これ今日中に終わんないぞ。)
同じ係内を回ったがその中で手伝ってくれる候補は小夜香で最後。
そもそも、来戸がこのように資料を貯めるのはサボり癖故よくある事で誰も手伝おうとしないのは当たり前といえば当たり前なのだ。
それを自覚しながらも来戸という男は他人を頼ろうとするのに全力を惜しまないが。
「蓮~!! ちょっと資料整理すんの手伝ってく~んない?」
「は?俺も仕事あるんだから自分の分担ぐらい自分で捌け」
因みに、朝霧に限っては来戸のサボり癖をよーく理解している人物なので決して手伝おうとはしない。特別な事情がない限りは。
実はこの資料、来戸の後輩が突然育休を締め切り間際に取ったために溜まっているのだ。
しかも誰もその存在を認知しながらも手を付けない。そして締め切り当日、来戸に回ってきたわけだ。
(はぁ~マジでやるしかないか)
来戸はついにパソコンを前にして取り掛かる。
この男、海外出張をしていただけあって仕事はこなせる。
やる気を誰かに押されないと取り掛かれないだけで、人より出来る男なのだ。
(お、この調子なら定時までに終わるんじゃね~?)
段々と希望が見えてきたおかげで処理する速度が速くなる......が
やはり定時を過ぎ七時、八時となっても終わらない。
チラと廊下を見たが朝霧は定時時刻すぐに会社のエントランスへ降りている。
一人残り、パソコンと格闘するという寂しい時間を送る来戸。
「あ”-蓮の奴ひでぇよ......俺を残して定時で帰るなんてよ!!」
「誰が酷いって?」
来戸の後ろからドスの聞いた低音が降ってくる。
「蓮!! やっぱり来てくれたのか」
「久しぶりに飲んでやろうと思って下で待ってたのに全く来ないからな」
「で、手伝ってくれんの?」
「締め切り今日なんだろ。後輩の」
「全部バレてんのかよw」
「そんな事言ってる場合か。手を動かせ」
開いた自分のノートパソコンで作業を始める朝霧と来戸。
結局二人はなんだかんだいいコンビなのだ。
来戸日常編END
今回は二本立てです!!
朝海より短いし、詰め込んでしまってすみません......
ただ、言うと番外編みたいな立ち位置なのでこんな感じなんだ~みたいに見てもらえるといいです!
さて、次回は礼奈にフォーカスが戻ってきます。
日常編?に入るのかは分かりませんが本編がやっと進みますよ~
では次回もお楽しみに!