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秋の独り言。
自主企画用です。
お題に沿ってなかったらすみません…
秋が、好きだった。
全てを流してくれるような、爽やかな風が好きだった。
認めて、くれたから。
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3年前。
私には好きな人が居た。
本当に好きで、もうその人しか居ないと思ってた。
でも違った。
幾らこっちが好意を寄せても、相手は違う。
告白して、散った。
『ごめん。』
そう言われた瞬間に、目の前が真っ暗になった。
この世の色が、全て全て褪せた。
全てに興味が無くなった。
それから感情が抜け落ちた。
ただの人形と、さして変わらないようなものだったと思う。
そんなんだから。
友達も居なくなった。
私は独りになった。
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孤独。
嫉妬。
絶望。
孤独。
どす黒い感情が、私を支配した。
そんな、最悪な時だった。
私を救い出してくれた季節が来たのは。
自分でも、単純だなとは思う。
いとも簡単に、心が動いた。
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教室に、居た。
放課後の教室。
夕焼けの、空を見ていた。
綺麗だな、と感じた。
正直、驚いてしまった。
まだ、感じられるんだ。
思えるんだ、と。
屋上に移動した。
別に深い意味とかはないけど。
屋上の扉を開けたら。
涼しい爽やかな、秋の風が吹いていた。
寒くもなくて暑くもない。
絶妙な温度。
私のどす黒い全ての感情を流しだし、新しい明るい感情を送ってくれた。
初めて認められた。
『私』がここに居ていいって、言われた気がした。
たまらず私は泣き出してしまった。
ぐちゃぐちゃな顔で泣き叫んで、すっきりしたのを覚えてる。
実はそんな私を見ている人が居て。
後日、嬉しい知らせもあったんだ。
私の全てを変えてくれた秋が好き。
「ありがとう。」
これは、私だけの、
--- 秋の独り言。 ---
また1つ、駄作を生み出してしまった……