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夏祭り
「あ!ごめん、ちょっと遅れちゃった…待った?」
「ううん、大丈夫」
蒸し暑い空気。うるさい鳴き声。
でも、それがなぜか心地よかった
色とりどりの食べ物やビー玉、からころと楽しい音を立てる下駄の音
「焼きそば食べる?でも私お金ないんだよね…」
「りんご飴とか大きいけどすごい美味しいよね。なんか色々と買ってみる?」
ビー玉は、綺麗だ。とても。
君の瞳の色のようで、提灯の光を反射して
ギラギラとしたビル群の明かりとは違う、優しい灯り
「…どうしたの?」
「いや、なんでもない。もうそろそろ花火が始まるみたいだし、
飲み物でも買って見に行こうか」
ラムネを開ける。ジュワッと音がする。
ふわっと広がる、ラムネ特有の爽やかな匂い
「…うん」
「なぁに?急にどうしたの?」
「今年も、この季節が来たんだなって」
「ふふ、君らしいね」
ドンドン、シャワワァ…と花火の音がする
からころと楽しい下駄の音がする
爽やかなラムネのキンキン、という音がする
「…こんな日が、ずっと続きますように、」