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ポケモン二次創作_ 【Until that tree withers…_】 1話目 絶望
「またね!」
そう言葉を交わして家路についたある日。
アヌビス「ん…?ぐ…ぐるじっ…!誰か助け…う…**うわああああああああ!**」
アヌビスが顔を歪め、天に向かって苦しみの呻き声を上げた。その途端…
**グラグラグラ!**
地面が揺れた。ただの大声では揺れない勢いで。
まだ家は遠い。だから今なら友達の様子を確認できる。
アヌビス「みんな大丈夫…?!」
リセーラ「アヌビス…どうしよう…。足が…足が…」
くるくる周り、踊るのが大好きだったキルリアのリセーラが言った。
リセーラの足を見た。そこには…
**`足がなかった。`**
ここまで這いずってきたのだろうか。リセーラが来たと見れる赤い2本の線が引かれている。
リセーラ「もうこんな足じゃ…踊れない…痛い、痛いよ、アヌビス。どうしよう…」
ペリドット「誰か助けて!!!」
サンダースになるのが夢と言っていたイーブイのペリドットの声が響き渡る
アヌビス「!!待ってて、リセーラ!」
リセーラ「わかった。痛い…」
涙が滲む顔を見れなかった。
罪悪感で滲んだ顔を今すぐ伸ばして元に戻したかった。
でも今はそんなことしてられない。
汚く濁った大地を踏み締めて、走った。
アヌビスは気づかなかった。いや、気づけなかった。
自分の毛がどれだけ茶色いか。
自分の爪がどれだけ土で汚くなっているか。
そんなことも気にせずに走った。
ペリドット「あ、アヌビス…どうしよう…ヘルムが…」
ペリドットに怪我はなかった。無傷とも言える。
ただその小さく丸い手が刺していたのは…
**`瓦礫に埋もれたヘルムの手だった`**
ヘルムはデルビルだ。将来はかっこいいヘルガーになるのが夢だった。
でも今のヘルムは…手しか見えない。埋もれて無惨に赤いものが垂れている。
見られない。見たくない。
ヘルム「誰か…いるの…?」
ヘルムの声がした。生きていた。その事実が何より嬉しかった。
しかし今は浮かれている場合ではない。
ベルデン「どうしたの…?」
エーフィのベルデンがいった。彼女も無傷だ。
アヌビス「ヘルムが…!」
ベルデンはヘルムの手を見て、状況を理解した。
そして、サイコパワーで瓦礫をどかした。
助け出されたヘルムが瓦礫に埋まった理由を話してくれた。
たまたま見つけたたまごから、小さな命が生まれようとしていたのだ。
名はナミ。生まれたてのラプラスだったため、すごく小さかった。
ヘルムは彼女を守ろうとし、懐に隠し瓦礫に埋もれたのだという。
ヘルムの命懸けの守りは神に届いたのだろうか、ナミは無事だった。
片目に小さな傷を負ったが、成長すれば薄れるそうだ。
ヘルム「よかった…生きてたんだ」
ナミ「!!」
ナミはすっかりヘルムに懐いている。
実の父親とでも思っているのだろうか。
しかしこうしている場合ではない。
リセーラの足が消えた。
ヘルムの手が動かなくなった。
ペリドットはヘルムが目の前で倒れるところを見たため、自分のせいだと思い込んでしまっている。
ベルデンは今の状況のせいでだんだんサイコパワーが薄れつつある。
ナミは完全には消えない傷を負ってしまった。
全ての発端がアヌビスだとは誰も思っていないのが、またアヌビスの首を絞めた。
アヌビスたちはリセーラを迎えに行った。
またね、と約束したその場所で、見られないような光景がある。
アヌビスはクラリ、と目の前がなった気がした。
信じられない、信じたくない。
<僕は、もうこの子達といられないのかもしれない>
どうしても思ってしまう。
また、苦しくなった。