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幼馴染
ホラー系のゾクッと賞とかですかね?
もしかしたらひんやりかも!
幼馴染の彼と多摩川河川敷で再開することになった。
その再開は、日が西のほうへだんだんと落ちていくころだった。
そこらのコンビニで、具材がたっぷりのった焼きそばパンを買って、ふらっと河川敷のあたりを歩いていた。
反対側で胸を張って咲き誇っている野草を見てた。
その瞬間、水面がぎらっと光った。
その閃光が落ち着いたと思うと、今度は反対側に彼がいた。
小、中、高と一緒にいた幼馴染が。
彼は野草をドスッと踏みつぶした。
小さな小さな尊い生命の希望を根絶やしにして、こちらへ走ってくる。
僕も野草のように縛り付けられるように動けなく、踏みつぶされたように心臓の右下段がギュッと苦しくなる。
彼はやがてこっち側にきた。
そう、来ることはわかっていたのに。
逃げられなかった。
やはり僕は末期みたいだ。
逃げられなかった僕は、野草と違ってもう救えない。
彼はあの日のように、僕の手首をギュッと掴んで、軽快な足音を刻んで駐車場に止まっていた黒いセダンに乗せた。
彼は誘拐犯という名の幼馴染だ。小、中、高ずっと一緒だった。
でももう野草も枯れて救えなくなってしまった。
あの日と今の、僕と同じように。
河川敷に残ったのは食べかけの焼きそばパンだけだった。