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キミにはボクしかいない
ボクの名前は|永瀬 禊《ながせ みそぎ》
中2のごく普通の男の子…って言えばいいのかな。
可愛い恋人と一緒に暮らしている。
…ん?恋人のこと??
えっと、恋人は|幽世 契《ふかせ ちぎり》っていう子で、
ちょっと目が特殊なんだ。
片目だけ重瞳らしい。
あいつらはフカセを化け物みたいに扱ってるけど、ボクは違う。
だから、フカセにはボクしかいないの。
学校でいじめられてるフカセを守れるのはボクだけ。
…あのネックレスの鍵を持ってるのはボクだけ。
今は一応学校に通ってるけど、
そろそろやめようと思ってる。
だって、フカセが可哀想じゃない??
フカセはボクだけ見てればいいのにさ。
明日にでも話をしようと思ってる。
もうすぐで、学校に行く分の金もなくなりそうだし。
…さて、そろそろフカセが起きる頃かな。
「何してるの、ナガセ?そろそろ学校行く時間だよ?」
「フカセっっ!!!?」
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数年前に親が出ていったきり帰ってこない。
ボクの親はボクが■したけど、キミの親は行方不明。
どうせもう帰って来ないだろうから、家をボクらのものにした。
そんな家の扉を開ける。
…今日も空は明るいままだ。
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2-F。
ボクらの教室。
目の前の扉を開ける。
中に入って、自分たちの机の場所に行く。
ボクらの席は、窓際の一番後ろ。
キミの隣はボクだけ。
机を見たキミが、ため息をつく。
つられてボクもそれを見る。
…いつ見ても何回見ても可哀想だ。
化け物なんていないのに。
『バケモノ』『しね』『クズ』…
数多の罵詈雑言たち。
浮かない顔をしたキミを見たくないボクは、キミに声をかける。
「…大丈夫、?フカセ」
「、だいじょ ~ ぶだよ!…昨日からは増えてないみたいだし」
書く時間がなかったのだろう。
いじめるなら徹底的にやればいいのに…。
「ねえ、フカセ」
「ん?」
「もう、今日で終わりにしない?」
「…ぇ、?」
キミの戸惑った声が聞こえる。
そうだよね、戸惑ってしまうよね。
別にいいよ。
そう思って、ボクは話を続けた。
「いじめてきた主犯格は|紅茶《ヘドロ》の海に沈めて」
「いじめられた原因なら全部お前にあるだろう?」
アンハッピーアリス / まぼえむ 様