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泣いて、笑って、手を取りあう 8
この話書き始めた時、いつ終わるか分かんないな〜と思ってたんですけど、多分次でこのシリーズ終わる気がします
新曲が完成した。センターが誰かが決まる。選ばれたのは、優菜だった。優菜の性格上、この曲風にぴったりとハマったからという理由らしい。
8人は練習を重ねた。ここで色んな人に自分たちの存在を知ってもらいたい。そんな思いで、練習を続けた。
テレビ出演本番、ギリギリまでリハーサルを重ね、本番になった。
失敗をすることなく無事に終了した。でも、ここから8人は苦しい現実と目を向き合うことになる。
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次の日、いつものように練習に来たハルナに、笑顔がなかった。それに気づいた光は、ハルナに話しかけた。
「どうした?なんかあった?」
ハルナはこう答えた。
「見て、これ」
と、スマホをこちらに見せてきた。そこには、数々の誹謗中傷のコメントがあった。例えば、「声が受け付けない」、「見た目がムリ」だとと書かれていた。ハルナの話によれば、テレビ出演が終わった帰り道に、SNSを開いた際に、ずらりとこのようなコメントが並んでいたらしい。
光はメンバーを集めた。そして、メンバーにこう呼びかけた。
「これを見て、落ち込むんじゃない。これを見て、直していくべきなんだ。そりゃもちろん、嘘で書いたコメントも少なからずあると思う。だから、全て直せというわけじゃないけど、もっともだと思った意見から直していった方がいいと思う。」
8人は、コメントと向き合って、直していくことにした。まず、ボイストレーナーをつけて、毎日声のトレーニングをした。
そして、もう一つしたのは、グループ内でのセンター争いをやめたのた。グループのメンバー全員が協力して、教え合いや、振り付けの見せ合いをした。そのおかけで、ダンスの完成度がより良くなったのだ。
その後、彼女たちは少しずつ仕事の量が増えた。数カ月後、いよいよこの時がやってきた…。
昨年彼女たちが成し遂げられなかった、あの投票イベントだ。今年こそ1位を獲って、人気者になる。彼女たちは猛練習した。
彼女たちは、いつもと何かが違った。目もキラキラしているが、目の奥には、火の光を感じる。動きもいつもとは違う。8人の中に、普段にはない、何かを持っていた。プロデューサーである、健斗も、8人を見て、違いを感じたらしい。だから健斗にも、いつもより力が入った。絶対に1位になりたい。みんなに愛されるアイドルになりたい。8人は今、「失敗」という言葉は存在していないのだ。
彼女たちは、本気で夢に向かって中盤地点を走っている。
次回ラストです!ぜひ見てください!