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1人の少女と一つの神社 「募集」
静寂が支配する、深い森の奥に位置する『零宝(れいほう)神社』。
そこは俗世の喧騒から切り離された聖域であり、訪れる者はその神聖な空気に圧倒され、思わず足音を潜める場所である。
社殿の朱塗りの柱には、時を刻むごとに幾重にも重ねられた祈りの跡が残っている。
そしてその中心に佇むのは、この社の守護者であり、同時に高貴なる血筋を継ぐ乙女――姫巫れいである。
彼女は、神域の静謐を体現するような存在であった。
控えめで大人しい性格の彼女は、多くを語ることはない。
しかし、その細くしなやかな指先が奏でる儀式の所作には、一切の迷いがなく、洗練された美しさが宿っている。
「姫巫れいと言います! よろしくです!」
初めてこの地を訪れた参拝者に対し、彼女はわずかに頬を染めながらも、丁寧な礼をもって挨拶を交わす。
その声は鈴の音のように澄んでおり、聴く者の心を穏やかに鎮める力を持っていた。
しかし、彼女の瞳の奥には、年齢や出自を容易に推測させることのない、神秘的な深淵が潜んでいる。
彼女自身、自身の正確な年齢については「秘密」として口を閉ざしている。
それは単なる秘匿ではなく、神域を守る者としての矜持であり、あるいは時を超越した存在への敬意の表れなのかもしれない。
三月五日という春の訪れを感じさせる誕生日は、彼女の持つ清廉なイメージと重なり合い、周囲に神秘的な情緒を与えている。
零宝神社における彼女の役割は多岐にわたる。
巫女として神事を行い、人々の願いを神域へと届ける一方で、彼女はその高貴な身分ゆえに「お姫様」としての風格も備えていた。
華美な装飾を施すことなくとも、その立ち居振舞いには気品が漂い、周囲の空気を一変させる力があるのだ。
ある時、参拝者が無意識のうちに大きな声を上げようとした瞬間、彼女は静かに、しかし断固とした口調で制止を加えた。
「雫宝神社ではお静かにね。お師匠様が怒ってしまうから……」
その言葉には、神域の秩序を守る者としての厳格さと、守護対象への深い慈愛が同居していた。
彼女にとってこの場所は単なる職場ではなく、守り抜くべき聖域であり、自分自身もまたその一部である。
低い身長に身を縮めるようにして立つ姿は、一見すると庇護欲をかき立てる幼さを感じさせるかもしれない。しかし、零宝神社の静寂を守り続ける彼女の背中には、誰にも容易には踏み込めないほどの強い意志と、悠久の時を見守る巫女としての誇りが宿っているのである。
終わり
自主企画にご参加いただいた方と読んでくださった方に心より感謝申し上げます。
最近,起きたら自主企画やファンレターの通知が来ていて開いた時に嬉しいなってすごく思います。
だからこそ,そう思わしてくれる皆様のリクエストなどにはお応えしたいって思います。
二次創作を書いている方のも読ませていただいたりするのですが,
読んでいて「私も書いてみたい」と思います。
なので,もしよければ二次創作用にリクエストをくださると嬉しく存じます。
もしお時間があれば感想を送ってくださると喜んで読ませていただきます。