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1話
衝動書きなので展開が早いかもしれません。
矢部ちゃん視点です。
6月14日、朝7時半。
こんな季節のこんな時間帯だっていうのに、もう額や背中には汗が滲んでいる。
制服が張り付いて気持ち悪い。
心の中で湿気への愚痴を呟きながら、駅の階段を登る。
ただでさえ梅雨は気分が沈むのに、気温と湿度まで上がってはさすがに腹が立つ。
やっと最後の一段を登り切ると、ホームのベンチに見慣た制服を着た人が座っていた。
『__誰だろ…うちの中学だよね…女子?__』
相手は一人。誰かを待っている気配は無い。
まだ電車が来るまで十数分ある。
———話しかけるしかない。
近寄ると、黒くて艶のある前髪から伏せた目が見える。
『あの、おはよう。東中の子だよね。』
隣に座って声をかける。
『…おはようございます。そうですけど。』
頭を下げ、素っ気ない返答をする。
…話しかけるべきではなかったか…
いや!!せっかくジメジメした朝に勇気を振り絞って声をかけたんだ。
ここで折れては私のプライドが許さない。
勢いに任せて口を開く。
『あんま見ないよね。同い年?今日は何でいるの?』
少し驚いたように目を見開くが、また淡々と返す。
『一年二組です。今日は早起きをしたのでいつもより一つ早い電車に乗ろうと思って。』
『なるほどね、クラスも違うしどおりで見たこと無い訳だ!あ、てかタメ口でいいよ!同じ一年だもん。』
『…うん。』
よかった。無視はされなかった。
安堵でほっと息をつく。
無視どころか、クラスも聞けてタメ口で話せるようになった。
かなり順調なのではないだろうか。
『うち矢部。あなたは?特技とかある?休み時間っていつも何してる?』
やや興奮気味に質問を投げかける。
『私は賀川。特技は———』
少し間を空けて
『——人の"色"を見る事。休み時間もずっと誰かの色を見てる。』
小さく吐き捨てる。
『…色?顔色とか?』
『そうじゃなくて。人のオーラみたいな…その人を代表する色みたいな…』
『…あぁ。イメージカラー的な?』
『そう、それ。イメージカラー。私は対象のイメージカラーが見えるの。』
なんとか会話のラリーは続いたが、脳が追いついていない。
えぇっと、賀川ちゃんは人のイメージカラーが見えて。休み時間もずっと見てて。
『あ~…そういう妄想しちゃうお年頃だもんね…否定はしないよ。』
『厨二病じゃない!!』
そんな真剣な瞳で訴えられても。
『じゃあ私のイメージカラーって何?』
ヘラヘラと笑い混じりに尋ねてみる。
と、答えは想像より早く返ってきた。
『レモンイエロー・中緑・空色。』
賀川も興奮気味に、早口で。
『…なんで三色?多くない?』
イメージカラーといえば一つだけだろう。
〇〇と、ってどういう事だ?
『多くない。一色だけな訳無いでしょ。』
『人間ってそんな簡単に表せないんだから。』
短くて申し訳ねぇでやんす🥹