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狂気のモグラ叩き及びモグラの逆襲の話
あるところに、小さな村があります。
その村では、祭りが行われていました。
年に一度、独裁者をマントルに沈めた日を祝う祝祭です。
人々は皆、一日を楽しんでいました。
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さて、その祭りの屋台で、バナナが売られていました。
このバナナ、店頭でモグラ叩きを眺め、こう思います。
「皆楽しそうにやってるなあ。よし、オレもやろう!」
やると決めたら早いもの。バナナは設定の力で手足を生やし、モグラ叩きの方へずんずんと歩いていきました。
「おい!どこ行くんじゃゴルア!」
バスターソードを持って追ってきた店主も撃墜し、その武器を奪ってバナナは行列に並びました。
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「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
その頃、モグラ叩きの方では、モグラが悲鳴を上げていました。
店主が金塊なんぞを賭けていたせいで、多種多様な殺人兵器を持った自称ガチ勢が集結し、フルボッコにされていたのです。
村人が皆楽しむ中、こいつだけは今日という今日が最悪の一日となっていました。
「なんで、なんでこうなるんだ!」
苦しみに耐えること無く発狂したその顔面を、容赦なくも釘バットが襲撃します。
「ポゲェェェェェェ!!!!」
「2点!金塊100グラム!」
店主はモグラの顔を見ること無く、その声だけ聞いて金塊をぶん投げます。
「おい店主!今すぐ金塊賭けるのをやめろおおおおおおおおお!!!!」
モグラは必死に訴えます。
「そんなわけねーじゃん!」
「モグラごときが口だすんじゃねえ!」
自動追尾式のロケランが、モグラの口に入ります。
モグラは口から爆炎閃光をぶっ放し、穴の奥に倒れます。
「まだくたばんじゃねえ!商売が滞るだろうがあ!」
モグラに設定の力が降り注ぎ、あっという間に傷は完治してしまいました。
そして、次の瞬間穴の中にドブ川産の水が流れ込みます。
「溺ボボボ!!!ボボボッボッボッボボオオオオオ!!!!」
モグラは水流の中でもがき散らし、なんとか顔を出します。
「そこだああああああああああああああああ!!!!」
百裂拳が降り注ぎ、哀れなモグラの絶叫が響き渡りました。
「あ、やべ、設定パワーなくなった」
メーターを見た店主が顔を引きつらせます。眼前には大量の狂戦士が列をなしていて、とてもモグラ叩きをやめられる状況ではありません。
仕方なく、事実だけを報告して察してもらえるように努めました。
しかし独裁者をリンチの上消し炭にするような輩に、それが通用するはずがありません。
**「それは本当か!よし、モグラが死ぬ前に、一撃でも入れて金塊を手に入れなければ!」**
「ゑゑ!?ちょっと待って、代金支払ってもらわないと!」
「知るかボケェ!」
店主は一撃のもとに大気圏を突破し、次の瞬間にはモグラを大量の人間が囲いました。
**「さあ、黙って金塊をよこせ!」**
**ガガガドドドドーン!!!**
「ゴべェェェェェェェェ!!!!!」
あっという間にフルボッコにされたモグラは、群衆の中にバナナの姿を見ます。
「あああ美味しそうなバナナだああああああああ」
その瞬間、モグラの中の何かが外れ、モグラは立ち上がります。
「アア?やんのかゴルァ!」
襲い来る釘バットを撃墜すると、モグラはつぶやきます。
「超必殺飛鳥文化アタック」
次の瞬間、モグラが大回転。旋風を起こして人間どもを一箇所に固め、縦に高速回転してならず者どもを跳ね飛ばします。
「グギャァァァァァァァ!!!!!」
ならず者どもは成層圏で水分を抜かれ、スペースデブリの仲間入りを果たしました。
そしてモグラは地面に降り立ち、
「やったぜ!これで自由だあああああああああ!!!」
モグラは晴れやかな気分で、チョコバナナの行列に並びました。
しかし物事はうまくいかないもの。
**ドゴーン!**
なんと、上空からバナナが降ってきて、二本の足で地面に着地したのです!
「ダニィ!?貴様は死んだはずでは…」
「そんなわけねえだろうが。さあ来いよ。ぶっ飛ばされた恨みは忘れてねえぞ」
バナナがバスターソードを構え、今にも殺しに行かんとしたその時、
**ドゴーン!バゴーン!ドドドドドド!**
空から大量のならず者どもが降ってきたではありませんか!
「グへェェェェェェ!」
直撃を食らったバナナは大ダメージを喰らい、吹っ飛んでドブ川に落下。次の瞬間鮭に食われ、後にはバスターソードだけが残りました。
「なんかわからんけど助かった。これは記念にもらっていこう。」
そうして、バスターソードはモグラの家宝になりました。
めでたくなし、めでたくなし。