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好奇心旺盛で何が悪い
金辺
学園や学校のことや社会のことはわかりませんので私の考えている世界ではこういう風に呼んだり働いたりするんだな程度にお考えください。
言葉がおかしいところは飛ばしてください。
えっちシーンは頭空っぽにしてください……。
「できた、できたぞ!」
太陽の仄かな光が大きな窓を通り抜けて照らす灰色の第一理科で、声が響いた。
声の主はこの学園、ムライト学園の理科・魔法実技専門教員フレイン。長身で、胸のあたりまである長い癖のある黒髪を下で結んで肩にかけている。
これだけ聞けばモテそうなのだが、顔の上半分を覆うような大きい眼鏡をかけ、あまり整っているとは言い難い服装を白衣でごまかすように着ている。そして生徒から苦手がられる、研究に熱し過ぎてどこか奇人のような性格__というか奇人__で今までモテた試しがない。
だが彼は厄介なことにロマンチストでもあり、恋愛に関するポーションや魔法を研究しており「生徒の恋の成就を願う」とほぼストーカーのように__というかストーカー__生徒をつけ回している。
好きな教員ランキングがあれば間違いなく最下位になるような男なのである。
第一理科室の大扉が勢いよく開かれ、フレインが飛び出すように早歩きでその場を離れる。
しばらく進むと一般教科教室の前で人だかりができていた。
視線は中央に集まっていてフレインには気付いていないようだ。
もう放課後だというのに人だかりから人数が減るような気配はなくフレインは腕時計を見ては教室の入り口を睨む。
一人の生徒がフレインに気付き、友人と思われる周囲の人々に耳打ちをし、去っていく。周りもフレインに気づき始め人だかりが小さくなっていく。徐々に小さくなっていく人だかりから金色の頭が一つ抜けて目立っている。その頭がフレインの方へ向くと弾んだ声が発せられる。
「おーい、フレインさーん!ちょっと待っててくださーい!」
しぶとく残り続けた少数の人間もその名前を聞いた瞬間走るように立ち去った。
金色の頭をした男、家庭科専門教員のテルカは少数を見送るように視線を送ったあと少し高い目線のフレインを見上げる。
「ごめんなさいフレインさん。約束の時間過ぎちゃいました」
謝りながらも許してくれるであろうと確信したその声は少々反省の色が見えない。
「良いんですよテルカさん!あと私が言うのもなんですがさん付けを辞めてくれませんか?生徒たちにも呼び捨てされているので少々違和感が。」
先程までの不機嫌がなかったかのようにテンションの高い声で早く話すフレインは、テルカと共に教室に入り念のためと防音・施錠魔法をかける。
「早速本題に入りましょうテルカさん。」
フレインはヨレた白衣のポケットから無色透明の液体の入ったコルクで栓をされた小瓶を取り出す。
「こちらが頼まれていた媚薬です。」
コルク栓の少し下の部分を人差し指と親指で持ち、万一落としても良いように反対の手を少し下に添えるようにしてテルカに見せる。その顔は自信に満ちあふれている。
テルカは興味深そうに親指と人差し指の付け根を顎につけ、少し睨むように小瓶を見る。普通の者ならば長身の彼がこのポーズをすると少々近寄りがたい雰囲気を放つが、それよりも目線一つ分高いフレインの目には幼子のする可愛いポーズに映った。
「本当に媚薬なんてものができるんだね。しかも前処理必要なしのものが。ピンクだと思ってたけど違うんだね。」
まじまじと小瓶を見つめるテルカにフレインは自信たっぷりの表情と声で言う。
「私は闇市で過去の文書を少々買い、魅了魔法の数値を数値確認魔法を使い0.1度単位で確認し、消去魔法と液変換法則を使い前処理無しを実現しました。」
ふんす。とでも効果音の付きそうな顔で媚薬の作り方を説明する。
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手の内を明かすのは少々危険な香りもする。が、闇市は本来立ち入ってはいけなく、危険薬物や爆弾キット、さらには奴隷や殺し依頼を受ける人間がそこら中におり、危機感のない者以外は入らない場所である。フレインは長身かつ欲を掻き立てられぬ容姿をしており、普通の市場のような感覚で入っている。
魅了魔法とは相手を強制的に発情状態にさせたり、使用者の言葉にかかった者を忠実に働かせる事ができる魔法で、世界が滅びかけたので封印され、何故か世界中の一部の闇市にレシピがある大変危険な魔法である。
数値確認魔法は才あるもの、もしくは後天的に手に入る極めて珍しい魔法なので使用者が少ない。魔法のレシピなるものには魔法配分量があり、それを測る機器などがあるが、例え現時点で一番精密な機器でもこの魔法には敵わない正確さである。
しかも魔法と非魔法法則を混ぜ合わせるには気が遠くなるほどの練習を続けなければならないので早々真似できる作り方ではないのだ。
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テルカはフレインから小瓶を受け取るとコルク栓を早々に抜こうとする。フレインはそんなテルカから小瓶を抜き取る。
「何をするんですか?フレイン。」
不満そうな顔をするテルカを見ながらフレインは眉間を人差し指と親指で挟む。
「テルカさん、貴方まさか魅了や媚薬の効果を知らないわけでは無いでしょう。これを飲んだり吸い込んだりした方は強制的に発情状態になります。気体になっているかもしれませんし、万一手を滑らせて貴方か私が飲んでしまえば貴方からの報酬と私の努力が水の泡になってしまいます。なのでこれは想い人か恋人の前で使ってください。」
眉間に皺を寄せ、言い聞かせるようにゆっくりと話すフレインにテルカはムスッと効果音のしそうな表情を作った。
「はいはいわかってますよそのくらい。ですが試しましたかこの媚薬。闇市に出回っている情報は上物のときとゴミクズ同然の価値のものがごちゃ混ぜになって売られているのですよ。まさか偽物を渡すつもりでは無いでしょうね?今ここで試さないと僕は信用できません。」
先程までの幼い表情から睨み一色の表情へと変化する。だがフレインの目には怒った幼子のような顔にしか見えていないので冗談のように聞こえる。
「そこまで言うのであれば私が飲んでしまえば良いでしょう。私なら効果が出ても出なくても責任は取れますので。一応離れていてください。」
テルカは顔を明るくし、何歩か離れる。小瓶を目の前にしているフレインは後悔している様子はなく、むしろワクワクしている。彼は新しい発見が好きで、媚薬が成功していれば新しい体験ができるかもしれないと目を輝かせているからだ。
<フレイン視点>
小瓶からコルク栓を抜き、瓶に鼻を近づけてすんと嗅ぐと強い甘い香りとともに一瞬で全身から力が抜ける。小瓶の中身をこぼすまいと目の前にあった机の上に腕を置く。
足に力が入らない。膝から勢いよく崩れる。視界が涙でぼやけ始め、熱が下半身を中心に集まる。
口を思い切り開けて息を吸わないと息をした気になれないほど強い圧迫感を感じる。
新しい体験が出来たと喜ぶ自分がいる一方で、地獄のような苦しみに必死に耐えている自分がいる。ほぼゼロ距離だったとしても匂いを嗅ぐだけで産まれたての子鹿よりもか弱い足になってしまったのだ。依頼主のテルカはどんな反応をするのだろうか。見苦しいと冷たい目線を送るか?それとも媚薬が本物だと喜ぶか?熱くうまく動かない頭を動かし、横を向く。
私は正直とても驚いた。自分と彼は離れた位置に居たはずだがすぐ横に勃起した姿の彼が居たのだ。いつもの涼し気な顔に似合わずの大きさをしたモノがあり、媚薬によって引き出された、あるはずのないメスの本能がソレにしゃぶりつきたいとヨダレを垂らす。
だがなけなしの理性が一歩踏み出す寸前で膝を止める。ソレに覆いかぶさりそうな角度で身体が止まる。けしてよい匂いとは言えない香りが鼻腔をくすぐる。
自分のような人間が媚薬のせいとは言え顔も立場も人気も違う人間の、それも同性のを舐めようとしているのだ。幻滅どころでは済まないだろう。
だがそんな心配をよそにズボンから抜け出た、彼の凶器とでも言えそうなソレと後頭部を鷲掴みにしている手に挟まれ待てが出来なくなった。
ジュルジュルと肉棒を頬に収め、喉近くに収め、舌で舐める。
こんな事は駄目だと分かっているのに、口内にある熱に興奮をし、やめられない出し入れを繰り返す。
「フレイン。そんなんじゃ媚薬の力を借りても僕を満足させられませんよ?」
喉に異物が侵入する感覚。私はたまらなく嗚咽する。肉棒から口を離し、息を吸い込む。鷲掴みにしていた手は離されている。この行動を自分が自らの意思でやったと思うと、熱い顔にさらに熱が集まる。
テルカを見上げると見たことのない表情をしていた。笑みを浮かべているがいつものではない。何なのだろうか。
次は恐怖で身体が冷える番だった。慌てて逃げ出そうとしたが、力の抜けている手足では這うことで精一杯だ。床に自らのモノが当たるたび感じたことのない感覚で身体が震える。
ゆっくりと手が近づいてくる気配がする。まるで怪我を負った小動物を、獣がわざと時間を与えて捕らえるように。余裕のある彼に追い詰められた私は、それでも必死に逃げようとする。
だが、その手はすぐに私の服を捕らえ、私の体は引っ張られていく。