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​​【極秘】検体収容施設:観察ログ(抜粋) ​日付:202X年1月19日 場所:第14隔離収容センター(旧・国立医療センター地下) 報告​1. 被験体:旧スレ主(122号)の状態 ​搬送時、被験体122号の皮膚表面の80%が白色の細長い「繊維状組織」に覆われていた。これらは外見上、愛玩生物《モフ》の体毛と極めて類似しているが、成分は炭素繊維に近い強度と、微細な信号伝達能力を併せ持つ未知のバイオポリマーである。 ​被験体は意識混濁の中、絶えず「カチ、カチ」というクリック音を発している。興味深いことに、施設内の他の被験体たちも同時に、同じリズムでクリック音を鳴らし始めた。まるで、彼ら全体で一つの巨大な計算機を構成しているかのようだ。 ​報告2. 「一分間」の再現実験 ​本日、収容されていた別の被験体(重度の多毛化が進んだ個体)が心停止を起こした。プロトコルに従い、蘇生措置は行わず観察を継続。 ​0秒: 心停止。脳波停止。 ​20秒: 体表の「毛」が一斉に逆立ち、空気中の電力を吸収し始める。施設内の照明が激しく明滅。 ​45秒: 全身の骨格が再構成される。嫌な音を立てて関節が逆方向に曲がり、背中から「節足」が展開。 ​60秒: 蘇生。 ​蘇生した個体は、もはや「人間」の顔をしていなかった。顔面の中央には、あのモフと同じ「幾何学模様」の瞳が浮かび、監視カメラに向かってこう発した。 ​「アップデート、完了。同期を開始します」 ​報告3. 施設内での異常事態 ​現在、施設を管理するAIが、被験体たちの発する「クリック音」に干渉され始めている。 セキュリティゲートが勝手に開閉し、隔離室のモニターには、かつてのペット(モフ)が愛らしく首を傾げる画像が無限にループ再生されている。 ​恐ろしい推測だが、彼らは「死」を通じて、この世界の物理法則やデジタル情報を、自分たちの都合の良いように書き換えているのではないか。 ​【音声ログ:記録終了直前】 ​「……おい、予備電源を入れろ! 隔離壁の隙間から『毛』が入ってきてるぞ!」 「触るな! それは糸じゃない、ただの通信ケーブルだと思え……うあああッ!」 「カチ、カチ、カチカチカチカチカチカチ(以降、同様のため省略)」 【拝啓 貴方へ】 https://tanpen.net/blog/ccba260e-a823-4e99-a269-7b102f0d83dd/
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