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勝斗視点 とても楽しい学校生活 #7
7話です。いよいよ学校です。
地図を頼りに学校についた俺は、靴箱に向かう。
靴箱は、俺の学校とは違って扉がついているタイプだった。
少し新鮮な気持ちで、【小林美春】と名前プレートのある靴箱を開ける。
バサバサッと紙がたくさん出てきた。
なんだ?果し状か?
と思い見てみると、果し状なんかよりも上品なものだった。
『死んだんじゃなかったの?』『葬式はいつですかー?』『消えろよ』
『いつまでいるの?目障りなんだけど』『気持ち悪いんだよブス』
他にも色々書かれた紙が数十枚床に落ちる。。
とりあえず、ブスはねぇだろ。こんなにかわいい顔してんのに。
けど、いいぜぇ。全てが新鮮だ。俺は床に落ちた紙をぐしゃっと踏み潰した。
血が騒ぎだし、世界が輝き出す。
俺は鼻歌交じりに上靴を取り出す。
中に画鋲が入っていて、泥で汚れている。
「く、はははははっ」
今までかつて、俺にこんなことをする猛者がいただろうか?
いや、いない。あまりにも新鮮でおかしな光景に思わず笑いが漏れてしまう。
いいな、楽しい。画鋲をザラザラと床に落とし、泥のついた上靴を履く。
職員室は確か、あっちだったか。
次は使えねぇ担任の顔でも拝みに行くか。
いじめ生活。悪くねぇな、と思いつつ、職員室へ向かっていった。
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「聞きましたよ。記憶喪失なんだとか」
職員室に入り、小林美春の名前を出すと、しばらくして神経質そうな男が出てきた。
ほぉ。コイツが無能教師か。仕事はできそうなのにな。
「えぇ。そうなんです。どうやら私、いじめを苦に自殺を図ったみたいで」
「そんな事実はありませんよ。何か、勘違いをされているのでは?」
しれっと言う無能教師。なんて面白い世界だろう。
俺の学校の先生は大抵俺に怯えている。
言い返す奴なんて、体育科の先生だけだ。
「そういうことにしときましょっか。じゃあ先生、教室に案内してください」
「⋯えぇ。では後ろからついてきてください」
まるで物わかりの悪い生徒を見るような目でこちらを見た無能。
無能はくるりと向きを変えスタスタと歩いていく。
とりあえず、大人しくついていくことにした。
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「はい、皆さん席についてください。お話があります。」
先生と共に教室に入った俺は、先生の言った通りに隣に立つ。
なんか、転校してきたみたいだな。
クラスの奴らは「チクリやがったな」って顔をしてるが、そうじゃない。
だって、チクったら俺が暴れらんないだろ?
「今、美春さんは《《不幸な事故》》で、記憶喪失になっています。」
ザワザワと教室が騒がしくなる。「静かに。」と先生が鎮め、続きを話す。
「なので、皆さんいつも通り優しく接してあげてください。」
くるっと無能野郎がこちらを向く。
「何か、言いたいことがあれば、どうぞ。」
ははっ。言っていいのか?言ったからな。
俺はぐるりと教室を見渡すとニヤリと笑った。
さぁ、楽しい|演説《おれい》の時間の始まりだ。
あとがき
勝斗の気持ちは「お化け屋敷を周っている少年」の気持ちです。
実際にいじめを受けた場合は先生か親。もしくはほっとらいんへご相談ください。