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結局、鬼籍入りの料理人は鈴美を選んでしまったために、恵美子が死んでしまい、その結果、恵美子に借金を負った鈴美も死期を迎えてしまうことになる。
もし、鬼籍入りの料理人が鈴美を選ばなかったら、鈴美は助かったかもしれない。
そのときは、自分の気持ちを押し殺し、自分を犠牲にしてでも、相手を優先すべきなのかもしれない。
結局、鬼籍入りの料理人は鈴美を選んでしまったために、恵美子が死んでしまい、その結果、恵美子に借金を負った鈴美も死期を迎えてしまうことになる。もし、鬼籍入りの料理人が鈴美を選ばなかったら、鈴美は助かったかもしれない。鈴美は借金を返さなくて済むわけだから、恵美子と仲良く暮らしていけただろう。だが、鬼籍入りの料理人は、借金を返済するために一生懸命働くことになり、結果、早死にすることになる。
そう、鬼籍入りの料理人は、結局は、自分の信念を貫くことができなかったということになる。
人は誰しも、他人の意見に左右されやすいものだ。特に自分が正しいと思っていても、周りの人に反対されれば、簡単に意見を変えてしまう。ましてや、生活保護受給者の飲食営業妨害となればなおさらである。誰だって、自分の信念を貫きたいはずだ。
だが、世の中には、正論を振りかざしても通用しない相手がいる。それが、生活保護者なのだ。彼らは、彼らの論理だけで行動する。しかも、その論理は、世間一般の常識や良識からはかけ離れていることが多い。そのため、彼らを相手にしたとき、我々一般人は、自分の信念を貫いても、最終的には負けてしまうのである。だからこそ、我々は、彼らに屈服しなければならない場面もあるのかもしれない。そういうときは、自分の信念よりも、相手の意見を尊重するべきなのだろう。
だが、それでも、譲れないものがある。たとえ周りから笑われようと、非難を受けようと、曲げられないものが人にはあるのだ。そのときは、自分の気持ちを押し殺し、自分を犠牲にしてでも、相手を優先すべきなのかもしれない。それが、大人としての矜持であり、責任感というものではないかと思う。
最後に、今回のお題について一言だけ言わせて欲しい。
「パクるなら、もっと上手くやれ!」
以上。
(了)
「さあ、今日も張り切っていきましょう!
『第一回・あなたの好きな四文字熟語は?』のコーナーです。それでは、まずは最初の回答者に登場してもらいましょう。どうぞー!」「一網打尽だ。死ね」
解答者がマシンガンを乱射し始めた。解答席では、司会者が頭を抱えていた。
「えー、あのですね、皆さんね、もうちょっとこう、平和的な方法でお願いしますよ……」
すると、突然画面が切り替わり、女性アナウンサーが登場した。
「はいはーい、こちら現場でーす。たった今、犯人が射殺されました。いやー、一時はどうなることかと思いましたけど、これで一件落着ですね。あ、次のニュースが入りました。どうやら、犯人は複数いたようです。え? 犯人の一人は死んだはずなのにって? ああ、そういえばそうですね。じゃあ、もう一人の方にインタビューしてみましょうか?」
そう言って、再び映像が切り替わる。今度は別の男性が映し出された。彼はひどく怯えているようだった。
「あー、もしもし、大丈夫ですか?」
「……大丈夫なわけないだろ!? なんでいきなり殺されなきゃなんないんだよ!?」
「いや、まあ、それは……。っていうか、あなたは被害者ですよね?」
「そうだよ! だからなんだよ!?」
「えーっと、あなたを殺した犯人なんですが……実は、まだ生きています」
「……えっ」
次の瞬間、カメラの映像が激しく乱れ始めた。そしてしばらくしてようやく落ち着いたとき、そこには誰も映っていなかった。ただ、大量の血溜まりだけが残されていた。
そしてまた、新しい映像が流れ始める。
「はいはい、どうもこんにちは、司会進行役の山本さんですよー。今日はですね、なんとスペシャルゲストをお招きしておりますので、さっそく登場してもらいましょうか」