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この世界のために。
自主企画参加用小説。
ここ、ラツマイセカイというところである。
地球では、ありえないことは、起こる。
普通に架空動物もいる。
だけど、ここでは、ある問題が起こっているのだ...
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いつものように、相棒にのって、駆ける。
草原を。
空を。
海を。
でも、もう、これもできなくなるんだな...
そう思って、ため息をつく。
あ、自己紹介がまだだった、ね。
自分の名前は、|居夜 真伊《いや まい》。
ここ...ラツマイセカイに住んでいる、一人の住人。
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今、ラツマイセカイは、滅亡の可能性がある。
信じたくは、ない。
だけど、誰もが、そういっている。
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ラツマイセカイに住んでいる人は、全員、特別な能力がある。
例えば、植物を育てる力。
例えば、数メートル先のところが見える力。
真伊は、天気を操る力だった。
これを使い、何とか滅亡を防ごうとしているけど、どう使えばいいかも、分からない。
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そもそも、どうして滅亡するのか。
そう思う。
未来を、知る者がいる。
そんなことを真伊は、思いだした。
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真伊は、こっそりと旅たつ。
その者に会いに行くために。
ただし、相棒もいるけれど。
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10分、20分。
30分、1時間。
時は待ってくれない。
そんなの、誰でも知っているくらいあたりまえだ。
でも、真伊は、納得できずに、手をぐっと握りしめた。
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相棒の背中に乗り、前へ前へ進む。
ずっと、こうしていられないのだろうか。
そう思った。
ずっと、ずっと。
そのままにして。
そしてら、滅亡しないのに。
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真伊の相棒は、|竜《ドラゴン》だ。
だから、どこへでも旅できる。
前へ、前へと進める。
でも、後ろへは進めない。
真伊は、もうこの旅をあきらめる気はないのだ。
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ようやく辿りついたころには、すっかり日も暮れて...いなかった。
むしろ、日がのぼっていたのだ。
いつの間にか、次の朝が来たのだ。
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その者...能力が絶対外れない占い師、の者は。
こう、話かけてきた。
「どうした?」
「えっと、この世界の滅亡を防ぎたいんです。だから、どうやって滅亡するのか、占って教えてくれませんか?」
占い師は、笑った。
「敬語じゃなくていいよ。」
真伊は安心する。
ちゃんと占って、滅亡を防いでくれるのを、助けてくれそうだ。
「じゃあ...占ってくれます...くれる?」
しかし、人とは、予想しても、中身は全然違う、という残念な生物なのだ。
「いや、だめだよ」
あっさりと言い放つ占い師。
真伊は、ショックを受けた。
この人なら。
この人なら、手伝ってくれそうだと思ったのに。
この世界の、滅亡は防げないのか...
「でも。」
占い師の明るい声に、真伊は、ぱっと、顔をあげる。
「でも、だよ?」
でも。
真伊は、プレッシャーのようなものを感じた。
「勝負を挑みます。」
占い師の声が、この場所に響いた...
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勝負の内容は、知ってる能力が多い方が、勝つというものだ。
真伊は、この勝負には自信があった。
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まず、占い師から。
「未来を見る...占い師の能力」
やっぱり、自分の能力か...
真伊はそう思う。
真伊は、天気を操る能力は、全然知られてないから、最後に言おう、と思っていた。
「植物を育てる能力。」
占い師の番だ。
「火を消す能力。」
真伊の番。
「水を操る能力。」
そして、続く。
「雷使いの能力。」
「動物と話す能力。」
「ゲームマスターの能力。」
「空を飛ぶ能力。」
「海の中で呼吸する能力。」
「朝、夜、を変える能力。」
「笑顔にさせる能力。」
「氷を作り出す能力。」
それからも、もっと続いた。
数秒、数分、数時間。
どんどん時間は使われてゆく。
もう、2人とも疲れきっているとき。
占い師が言う。
「家づくりの能力。」
真伊が言う。
「本読みの能力。」
占い師がまた言う。
「心を読む能力。」
真伊がまた言う。
「記憶を消す能力。」
占い師も負けじと言う。
「『嫌い』をなくす能力。」
そして、占い師が言う。
「もう、知らないだろう!私も、これで全部言ったのだから!」
でも、真伊はううん、と静かに首を横に振った。
「あと、二つあるのか?一つだと、同点、つまり私の勝ちだ。」
そうなのだ。
真伊と占い師は約束した。
同点だと、占い師の勝ちだと。
真伊は、占い師が、ここまでやるとは、思ってもいなかった。
だから、約束したのだ。
同点だと、占い師の勝ちだと。
「ぬいぐるみを操る能力。」
「それだけか?」
占い師が挑発するように言う。
「...っ!」
真伊は、少しイラっとした。
そして、言い返す。
「天気を操る|能力《力》!」
すると、占い師は、予想外の反応をした。
にこっと、笑い返したのだ。
「勝負の勝ちは、あなたです。真伊さん、頑張ったね。」
真伊はびっくりする。
「なぜ、自分の名前を!?」
でも、占い師は、当たり前とでも言わんばかりに、返してきた。
「占い、だよ?」
じゃあ...
「じゃあ、はじめから。」
「うん。」
真伊の続きが分かったように、占い師は、うなずく。
「はじめから、真伊さんだという名前で、天気を操る能力だと、真伊さんが勝つこと、そして。」
そして...?
真伊は、どうしようもなく、気になった。
だが。
占い師は、こう言ったのだ。
「いや、なんでもない...。でも、もしかすると、あとで言うかもしれないけど。気まぐれだからね。」
...
気、まぐれ...
真伊は、あきれた。
でも、あとで、知るのだ。
言葉の続きを。
本当は気まぐれじゃないことを。
そして、なぜ教えてくれなかったのか...を。
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占い師が、何か唱える。
そして、占い師の動きが止まった。
呼吸もしてない。
これは、能力を使うときに、いつも起こることだから、真伊は全然気にしなかった。
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「原因は。」
占い師が語り始める。
「地面のひび割れと。」
すこし間をあけ。
「気持ち、のせいです。」
気持ち、のせい?
もしかして...
今、もう無理だ、とみんなが思ってしまっていることのせいもある、の?
占い師が目を開けたとき。
真伊は、床にくずれ落ちていた。
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どうしよう。
みんなに呼びかけても。
絶対安心してもらえない。
ここは、もう滅亡するしかないのか。
しかも。
滅亡の原因を占い師は言った。
ということは。
本当に、滅亡する、んだ...
真伊は、こう思っていたのだ。
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占い師が、
「頑張れ」
とつぶやいたのが、真伊には聞こえた。
その瞬間、真伊は違う場所にいた...
一番初めにいたところ、。
そう、つまり故郷だ...
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真伊は、考えた。
滅亡の、防ぎ方を。
人々の、笑顔を取り戻す方法を、、、
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計画実行、だ。
真伊は、そう自分に小さく呟いた。
真伊の、計画は、始まったのだ。
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...能力。
能力、だ。
能力を使えば、解決できる...
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全てを、心に集中させる。
天気操りには、心しか使わない。
反対に、|心《それ》以外を使うと、失敗してしまう。
さらに、一回でも失敗すると、もう、その能力は使えなくなる。
だから、真伊は、能力を使ったことがない。
初めてなのだ。
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心に思いうかんできた。
文字が。
唱えるべき言葉が。
『天気の源、空よ。その天気を、我に任せ。空よ、天気の源の空よ。我に任せよ、この天気を。いつまでも空が続くように。』
使うのは、心だけだ。
だから、心の中でだけ唱える。
声には出さない。
心で唱えるんだ。
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そのとき、変化が起こった。
青く澄んでいた空は、一瞬にして、灰色の雲に覆われていた。
そして、降り出した。
雨が。
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ぽつぽつ、ぽつぽつ。
雨が降る。
ザアザアじゃない。
優しい、雨。
ぽつぽつ、ぽつぽつ。
ずっと降る。
大地は、少しやわらかくなった。
小さな生き物が、様子を見に来る。
ぽつぽつ、ぽつぽつ。
大地のひび割れの問題は、もうなさそうだ。
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さてと。
あと、残るは一つ、だ。
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真伊の手に握られているものは。
一番人が見るもの...そう、スマホだ。
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『みなさん。』
いきなり、スマホに黒い画面が表示される。
誰かの声なのに、誰の声でもないような、そんな声だ。
『みなさん、絶対に、この世界は、滅亡しません。安心してください。』
しかし、誰も安心できない。
どこの、誰か分からないのだから。
でも、その声は必至に訴えかけてきた。
『お願いします!信じてください!信じないと、、、』
『信じないと、本当に、この世界は、終わります。』
『だから。信じてください!』
その必死さと、救いたい、という気持ちが伝わって。
みんな、次第に安心していった。
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いけた。
世界の、滅亡を、防げた。
スマホでニュースを見ながら、真伊は思った。
[謎の声、|現る《あらわる》!?安心で世界を救え!]
そんな見出しが出てきた。
真伊は、にこっと笑った。
満面の笑みで...
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占い師は、教えてくれた。
世界を救える、ということを教えると、安心して、反対に失敗するかもだから、わざと教えなかったのだと。
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真伊を含め、この世界...ラツマイセカイには、今もたくさんの人が毎日を楽しく過ごしている。
あのとき、誰のおかげで世界は助かったのか、誰も知らない。
占い師と、真伊以外は。
でも、知られなくていい。
今日も楽しく、いつものように、過ごせる。
それだけで、真伊には十分だったのだから。
4135文字!
だいぶ書いたよ?
選ばれてほしい!
じゃあ、これからもよろしく!