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夜の学校で不思議な本を見つけたらどうする?第5話
莉好菜さんとのリレー小説5話です。
4話は莉好菜さんの方から👉
いやぁ、面白くなってきたぜ。
「…わかったわよ…はぁ…さっさといくわよ…ついてきなさい…」
そういうと、ゆうちゃんはゆっくり歩き出した。
「…ここは…?」
目の中いっぱいに広がる緑色の植物。どうやら、温室のようだ。空は真っ暗なのに、どこからか電気がきていて明るい。
(旧校舎にこんなところがあったなんて…)
「ここは私のお気に入りの部屋よ…。植物を見ていると落ち着くの…。はぁ…。」
「…どうして、わざわざここに来たの?」
「……思い出したくないのよ、その記憶を…。」
そう言ってすぐそばの葉っぱを触るゆうちゃんは、今までで1番安らいだような顔をしていた。
ーーーー知ろう。そう決意を固めて、私は本を開いた。
昔々、の話だ。この地は自然に愛され、街全体が緑に包まれていた。街の人の心も温かく、和気あいあいとしていた。
だけど、いつまでも平和な日常が続くわけではなかった。普通の家庭に生まれた温厚な少女が、まるで悪魔に取り憑かれたかのように夜な夜な人を殺し、最後には豊かな自然に炎を放った。
たくさんの人が死に、たくさんの人が少女を恨んだ。そのあとすぐ、少女は人々に殺された。そして悪魔が宿るその体を封印という体で埋めたのだ。
ーーーーーー約120年前蒼海市で起きた、少女による大量虐殺事件。その末、首謀者の少女は殺害。少女の名はーーーーーー
ーーーーー莉瑠花 弓鬱。
「………この…本は……。」
声が震える。後ろのページに詳細に記された殺害法を見て、反射的に口を押さえた。
「どうして…こんな……!」
「……やっぱり…。耐えられるはずがないわ。私でさえ、受け止めたくない事実だもの…。はぁ…。」
温室の生暖かい風が頬を撫でる。その瞬間、久蘭々の脳内に矛盾が生まれた。
「…あれ…?じゃあ、あなたは…誰なの…?」
「…私が1番、知りたかったって言ったでしょ。でも、もう受け止めるしかないわね…。はぁ…。
私は弓鬱…。かつてこの地に封印された莉瑠花 弓鬱の怨念が、具現化した姿よ…。」
ぽつり、とゆうちゃんはそう言った。
展開進みすぎた…でも書くの楽しかったよ。
ちょっと短めかもです。