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供物と世継ぎ
--- 『こんなの、世の末よ』 ---
『アンタみたいな奴が今世のおいらのヨツギモノだなんて、本当に信じられないわ。』
辺りに反響して聴こえる凛としていて、どこか圧力のある声色。___あの花魁の見た目をした|怒罵巳《どびめ》とかいう三毒の蛇の男の声がする。
『そのうち、人も滅びるんじゃないかしら?』
「縁起でもないこと言わないで!!」
『ふふふ。あらあら、すまないねぇ。ヨツギモノに対して軽率に言うべき事じゃあなかったよ』
信じられない!何が「三毒は人の味方」「最後の砦」よ!!この怪物の何処にそんな要素あんのよ?!それに、此奴はさっきまで私の事を本気で殺そうとしてた………。だから、状況的に"名を呼ぶ"事しか打開策が無かった。ただ、私に向けたあの視線や言葉を思い返せばあれは紛れもない明確な殺意。本気で最愛の人の為に死のうとしてた。まるで私とは正反対。それ以上の怒罵巳の言動には毒がまわって意識が朦朧として、はっきりと記憶に残っていない。でも、恐らく怒罵巳の口ぶりからして"彼の方"は__________。
否、こんな人に災いを|齎《もたら》すと云われてる三毒のひとりだ。身体のコンディションも悪いと感情もブレる。影響されてるんだ。何か大きな力に。
『それは、おいら達との"繋がり"がハッキリしたからじゃねぇかい?』
「え?」
『アンタの思考や情の波、体調、全てがこのおいらに血が全身を巡るようにするすると情報が入ってくるんだよ。』
「っ、なんで?………」
『………それはアンタが一番わかってるはずだよ』
「それは私が貴方のヨツギモノだから、?」
『そうね、それが前提条件としてそのヨツギモノであるアンタはワタシの名前を呼んだ。それがワタシの情の波を少なからずアンタ自身の情に流れこみ、乱れてるって事よ』
「えっ、それは______
『私たちヨツギモノはいつだって、波乱万丈な定めの中にある。』
それは先代のヨツギモノの三人の内で唯一の生き残りであり、三毒から拒まれ人類の存続を大いに揺るがす、全人類の敵となった