公開中
卒業
私は、青くどこまでも広がる空を見上げた。
私は今日、小学校を卒業した。「小学生」という幼い存在ではなくなったのだ。
先程まで行われていた卒業式には、沢山の練習を重ね、挑んだが、意外にもあっけなく終わった。小学生最後の行事で緊張していたのに、こみ上げてくるものを抑えるのに必死になって忘れてしまった。
教室に戻った後も、クラスメイトとの別れを惜しんで、泣いていた。今日きりで会えなくなる人もいて、その人が友達でなくとも、自然と悲しくなっていた。
今は、門出も写真撮影も終わり、みんなが帰ろうとしている。私は、その人ごみから抜け出して、空を眺めていたのだが、また悲しくなってきていた。
「くっ......」
溢れ出そうになる涙を堪え、空を仰ぎ見ると、雲が流れていた。
その時、私が何故泣きそうになっていたのかを理解した。私は、一緒になったり、離れ離れになったりする雲を自分達に当てはめていたのだ。
気持ちが落ち着いた私はふっと微笑み、空から目を離した。
「ありがとう、大切な仲間達。そしてさようなら」
私はそう呟き、人のいなくなった公園の出口へと足を進めた。
こんにちは、水野小鳥です。
お話はいかがでしたでしょうか。
私自身がつい先日、卒業したばかりなので、その時の心情に引っ張られるような形になったと思います。