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ひとりぼっちなんて、
こんな世界、なくなってしまえばいいのに。
なんて、無理に決まってるけど……
どうしても、願わずには居られない。
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「あ、おはよう〜」
「おはよう」
「はよー」
「はよー」
「ねぇねぇ、昨日のテレビさ―」
「あ、新刊買った?」
こうやって、世界は楽しそうに回るんだ。
私一人を、除いて。
みんなそれぞれ、『友達』がいる。
私は、いない。
自分から話しかけない私も私だ。
でも――
見せしめのように、こうやってぽつんと立っている私。
みんな、見て見ぬふりをして離れていく。
「なんで、こうなっちゃったのかなぁ、」
はは、と乾いた笑いが口から飛び出た。
初めから、分かっていたつもりだった。
転校してきた人間が、地味だったら。
ダサかったら。
つまらなかったら。
暗かったら。
どうなるかなんて、最初から決まっている。
嗚呼、こんな私なんて
消えてしまえばいいのにね
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だってそうでしょう?
貴方が私を虐めたんでしょ?
ねぇ、答えてよ。
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初めこそ、仲良くできてた。
笑顔でいられた。
でも、その子が私を陰で笑ってるって知った。
分かってた。
分かってた、けど
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それでも、私は学校に行く。
大人は誰も、私が虐められているとは知らない。
だから陰湿な虐めは、今日も続く。
こんな世界なんて、なくなってしまえばいいのに