公開中
文スト雑多SS
**『昼食』太中 学スト太宰視点**
今日の昼食は最悪。
「君が弁当を忘れたせいで私のご飯が購買のパンに…!?…くっ」
「手前のじゃねェし、それだって美味いだろうが…貸せ」
あれ程私の腕を拒んだパン袋がすんなりと開いた。
流石は脳筋。
そのまま言ったら、頭を叩かれた。
**『お弁当』芥敦 学スト敦視点**
弁当を食べていたら芥川が眉根を寄せた。
「貴様、頬に米粒が付いているぞ」
「えぇ嘘。何処ー?」
「此処だ」
摘むとそのまま自分の口に運んだ。
目を見張っていたら首を傾げられた。
いくらお兄ちゃんだからといってもそれは狡い。
**『ねこしっぽ』太中 太宰視点**
猫の尻尾は触ってはいけないらしい。
何でも、其処は彼らの敏感な箇所なのだそうだ。
ふむふむ、成程。
私はご都合にも猫耳と尻尾が生えてしまった相棒を見やる。
「おい、何かあったか?」
「……」
よし。触ろう。
**『とらみみ』芥敦 敦視点**
恥ずかしいことに、恋人の家で携帯を失くしてしまった。
虎の耳を使ってバイブ音を探す。
ガチャリと音がして、携帯探しの手伝いをしてくれていた家主が部屋に入ってきた。
「……」
無言で虎耳をモフられた。連勤だったから疲れてるんだろうなぁ。
**『心遣い』芥敦+銀 芥川視点**
恋人と会っていて帰りが遅くなった。
「おかえりなさい、兄さん」
「ところで探偵社近くに行く用事が有るのだけれど、中島様にどんな菓子折りを持って行ったら良いのかしら」
露見していた。
取り敢えず茶漬けを勧めたら兄さんの土産のものですね、と微笑まれた。
**『この香りは』腐無し 中也視点**
芥川と街中を歩いていたら「太宰さんの香りがします」と言われた。
そんな馬鹿なと思いながら暫く歩いていたら、通りの向かいから「ちっちゃくて黒い何かがいるねぇ」と声がした。
恐怖を感じた。
**『この気配は』太中 敦視点**
太宰さんと調査で街中を歩いていたら「ちびっ子マフィアの声がした」と言われた。
真逆と思いながら暫く歩いていたら、向かいから中也さんの姿が見えた。
何時も中也さんを犬だなんだと言っていますが。
犬なのはあなただと思います、太宰さん。
**『鼻は騙されない』敦と鏡花 鏡花視点**
ボーナスを貰ったので、良い豆府と茶漬けの素を買って帰宅した。
次の休日にでも敦に振舞ってあげようかと考えながら敷居を跨ぐ。
「あれ。鏡花ちゃん、茶漬け買ったの?」
「そうだけど。何故?」
「匂いがした」
恐怖を感じた。
**『免罪符』太中 鏡花視点**
ポートマフィアで出会った人の内にあにさまは居た。
強く、何時も笑顔で、けれどもどこか虚だったあにさま。
今はあの人相手に怒鳴りながらも幸せそうなのが分かる。
良かったと思う。本当に良かった。けれど。
あの人、もとい太宰さんは一発殴っても許される筈。
**『中也は私の犬だもん』太中 国木田視点**
或る日呑みに出掛けたら、マフィア幹部の中原が居た。
既に酔っていたらしく、絡まれ警戒したが、存外話が合った。
翌日太宰に其の話をしたら一日中業務妨害をされた。解せぬ。
敦に話したら、悟った目で労われた。被害者は既に発生していたようだった。
**『ソーシャルディスタンス』太中 中也視点**
太宰が離れてくれない。急遽の出張が入ったせいで互いの休日がずれたのだ。
「非道いよ。今日は私に抱かれたいって言ったじゃないか」
「言ってねえわ。離れろ」
「接吻してくれたら考えてあげる」
仕方ねえなと顔を寄せたらがっちりとホールドされた。遅刻するだろうが!
**『カラオケで高得点を出さないと出られない部屋』双黒**
看板を見ながらため息をついた。如何やら隣のちびっ子もそうらしい。
「これは困ったね」
「嗚呼。電子遊戯なら良かったんだが」
「君は色々あるじゃない。ピヨちゃんとか」
「いや手前もな」
う○プリ曲で切り抜けた。
**『カラオケで高得点を出さないと出られない部屋』新双黒+鏡花**
看板の文字に困惑しながら芥川の方を見やる。
「如何しよう。持ち歌あるか?」
「ある訳が無かろう」
「……(挙手)」
「え、鏡花ちゃん、あるの?」
「コクリ」
そうやって流れ出したのは、特徴的なノック音。
「雪だるまつくろうー♪」
豹変っぷりに慄いた。
**『カラオケで高得点を出さないと出られない部屋』乱歩+与謝野**
看板の文字に驚きながら与謝野さんを見る。彼女も同じくだった。
「こりゃあ如何しようかねェ」
「与謝野さん何か持ち曲ある?」
「あるにはあるけど」
「え、あるの?」
プ○キュアだった。見てはいけないものを見た気がする。
**『寝起きガチャ』太中 太宰視点**
朝、時間になっても私が起きずにいると、中也は起こしに来てくれる。
大抵布団を剥ぎ取るか鼻を摘むかだけれど、偶に接吻してくれる。
どんな風に起こしてくれるか楽しみで、今日も狸寝入りをする。
あ、小さな足音が聞こえた。
**『反射的なヒント』太中+織田作 太宰視点**
織田作と話していたら唐突に「好きな奴はいるのか」と話題を振られた。
いつも中也がいる右側に反射的に目を向けてしまって、しまった、と思ったけれど、既に手遅れだった。
「ほう、中──」
「黙って待って。せめて安吾には──」
「僕には、何ですか?」
「えっと……」
**『森に汚泥を隠して』太中 太宰視点**
どんなに揶揄う言葉を選んでも、自分の台詞には中也に対する独占欲がにじみ出ているのだと解っている。
屹度敦くんや芥川くん、乱歩さんには露見しているだろうな、と思う。
醜い感情を隠し切れていない己は、傍目にはさぞかし滑稽に見えているに違いない。
**『寒いね、と。』太中 中也視点**
雪のちらつく日、人肌が恋しいなと太宰が呟いた。
戯れを装ってこのまま手を握れば如何なるだろう。
否、此奴のことだから甘言で共寝できる女など幾らでもいるだろうな。
知るか、と言い返して天を見上げる。
空はまだ曇っていた。
**『縋らさせて』太中 中也視点**
首飾りを贈る行為は独占欲の表れなのだそうだ。
その知識を反芻しながら首元に触れる。
指先を硬質な金属と革の感触が掠めた。
置いて行ったくせに、何とも面倒な飼い主なのだろう。
**『吐気の一竓をも』太中 太宰視点**
時々──例えば中也の家に泊まった日──中也を攫って何処かで二人だけで暮らそうかと思うことがある。
そうなれば中也は幸福を感じるだろうか。否、息苦しいに決まっている。
軽やかな夜鳥は人の手には留まってはくれない。
私は何時もそう思って隣の寝息から目を背ける。
**『そんなの知りませんよ!』太中 太宰視点**
任務の関係で中也と泊まらなくてはならないが、手違いで布団が一組しかない。
恨むぞ森さん。今度エリス嬢に森さんが彼女の写真をデレデレで見せてきたと言ってやろう。
詰めれば一緒に布団に入れるのでは、と主張され頭を抱える。
そうだ、安吾に電話しよう。
「安吾ぉー助けてぇー」
ありがとうございました(*´∀`*)