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ボロ工場
2025/11/4 廃工場にて
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廃工場には多くの男女が集まっていた。
外国籍のような人、優しそうな人、無表情の人などいろいろだ。
誰も話すことはなく、しかしとてつもない殺気を放っている。
そろそろ誰かがキレ出しそうだ…
そんな時、突然電気が消えた。
どよめく男女達。すると廃工場の2階、1階が全て見下ろせるような場所にスポットライトが当てられた。
???「やあやあ皆さん、ようこそお越しくださいましたぁ〜⭐️」
やたらと明るい話し方に服装は|道化師《ピエロ》だ。着ぐるみを被っているのか、体が膨らんでいる。
「僕はどこにでもいるピエロくん!なんとでも呼んでね〜⭐️…で、ここにいる皆さん、"あのお知らせ"を見て来たっていうことでいい〜?」
全員が無言で頷いた。
「じゃ〜あ、自己紹介から始めてもらおうか!では、そこのお嬢様から時計回りで〜!」
「アタクシはフォンデ・オア・シュチュロアートよ。」
「俺は袋小路 災無。適当に呼べ。」
「こんにちは…真珠です…」
「自分は凪依宙と申します〜。お見知り置きを〜」
「わは、ワタシ飛龍ネ、よろしク!」
「初めまして。私は風祭樹里。よろしくねっ。(ニコッ」
「よっ!俺は金成コインだよ〜よろしく」
「私?已儚深環だよ!よろしくね~!」
「始めまして。僕は響夜···。よろしくね。」
「俺は魁見宵〜。あは、よろしくねぇ♪」
「私はアーサー・ブレイクウッド、よろしく頼むよ」
「…ああ僕?僕はそめだよ~!」
「ミカなのさー!頑張るさー!!」
「俺は東雲透だ。どうもよろしく。」
「俺は立宮符良音だ!よろしく頼む!」
「金堂です、よろしくお願いします」
「こんにちは。私は蛙咲詩穂。」
「みんな終わったかな⭐️じゃあ、ルール説明をします⭐️」
ピエロは全員を見回して言った。
「僕から逃げてみてよ。僕から逃げ切れたら願いを1つだけ叶えてあげる。なーんでもさ。富、名声、なんでもいいよ。…でも逃げ切れなかったらそこでおしまい。この世とおさらばさ。残忍な「拷問」でね…」
中々台本的な言葉だ。実際台本だろう。
「はぁ?!」
声を荒げたのは凪依だ。
「いきなり死ぬ程遠い廃工場に呼び出されたかと思えば、知らんピエロと鬼ごっこしろだぁ?自分そーいうの無理です。」
「まあまあ、大丈夫さー!ミカは頑張るけど、あんたは違うのさ?」
「わは、大丈夫ヨ!」
2人に諭された凪依は宮野と李を見ると、小さく舌打ちをして前を向いた。
静かになると、1人が口を開いた。
「質問はいいか?」
アーサーだ。
「どうぞ⭐️」
「本当に願いは叶うのか?後から嘘だなど言われたら余りに|コストが大き《ハイリスク》すぎる」
「本当だよ〜⭐️僕は嘘を吐かないんだ⭐️」
ニコニコ笑顔で肯定するピエロ。正直ちょっと怖い。
「なんでも…なんでも、叶えてくれるの‥?本当に‥?それなら、あの子ももしかして…。
__……どんな手を使ってでも、生き残ってやる‥!!__」
「………、ピエロね。__死んだら、解放されるのかな。__」
「····クリアすれば、どんな願いも叶えてくれるんだよね。············分かった。」
「それぞれ思いはあると思いますが〜、鬼ごっこを始めま〜す⭐️じゃあ定番の30秒数えるから、みんな逃げてね〜⭐️」
そう言ってピエロは柱の方に向き、30秒数え始めた。
「…逃げるか。」
そう言ったのは誰だったか。
その言葉を切り口に、全員が走り始めた。
解釈違いなどありましたらご連絡ください。