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くまといぬ。
青春っていいですよね、せいしゅんかはしらないけど(
マーリー・ドット
23歳。熊と人間のハーフ、白人。最近のマイブームはウィルとの全力鬼ごっこ。ウィルにとんでもなくでかい感情を抱く。
ブラウン・ウィリアムズ
17歳。同性愛者。マーリーの全力鬼ごっこにトラウマを覚え始めている。マーリーが好き
「君は緊張しないのかい…」虚ろな目の愛しい恋人。
「別に…おやすみ」
「待ってくれないか…」
「なんだよ…」
「君の部屋で寝ればいいじゃないか」
そう私が言い終わる前に、ウィルは目を閉じて、かすかに寝息をたてていた。無邪気な子猫の寝姿のように、両手を上にあげ、足を大きく開いていて、
あまりにも無防備であった。
ふと私の頭に良からぬ想像が浮かんだのは言うまでもないが、なぜかウィルに焦らされたようで、うじうじと腹になにかがたまっていくのが分かる。
無防備の太ももに手を置く。
そうするとぱちっと目を開け、罰の悪そうな顔をした。
「すまない…」
「この意気地無し」
一瞬はてなを浮かべたが、直ぐにその意味が分かり、めくるめく桃色の世界を駆けていく。
白く柔らかな肌をぐちゃぐちゃにしたくて、その喉が枯れるほど鳴かせてやりたいと、薄いしとやかな唇に…というが彼は未成年である。ただまちぼうけということだ…
仰向けのままに、ウィルが言う。
「このチキンめ」
獣のように目が瞬く。
すこしはにかむ姿に怒りが込み上げたが、とりあえず今はいい、とにかくこの部屋から出なければと思うのだが、どうしたものか。
考えあぐねているとわざとらしくT シャツをたくしあげようとするウィルの手を押さえながら、どうしようもない昂りと戦っているわけである。この劣情と、そう考えるとあわれに情けなく自分を思い、憔悴した。
無理やり手を引き上げようと力を入れるとウィルがふと恐ろしげな顔をする。
そうすると何か飢えを感じ、今なら思うままにできると言う背徳感を感じた。
ウィルに対するくらい欲望が満たされていくようで、次第に力を強めて、シーツを縫い付けるようにしてしまったのであった。
深い青緑の目がじっとみつめめきて、ウィルの声がこわごわと呟いた
「マーリー…?」
黄金の金具がついた焦げ茶のベルトにてをかけ、そこで目が覚めたように、靄がかかる頭がスッキリとした。
また苦々しく口角をあげる私の恋人。
先程の自分がよっぽど理性のない獣のようだったかどうかはわからない
ただすこしだけ、なにかがプツンと切れてしまいそうだった。