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期待なんてしないで②
みなさま沢山のファンレターありがとうございます!!!!!
嬉しすぎて2話も勢いで書けちゃいそうです!
これからも応援よろしくお願いします✨
「そんなところで1人でいたら、風邪ひいちゃうよ?」
「え、|優陽《ゆうひ》…?」
優陽が傘を差してくれていた。
「なんでここにいるの?」
「お母さんに買い物頼まれたから。でもしーながこんな雨の中1人でいたからびっくりしたよ!」
「そうだよね、!ごめん。なんでもないよ。」
笑顔でそう言ったつもりだったが、そう上手くはいかなかった。
「しーな、嘘つかないで。」
「バレちゃった…か。」
「鶴さんも実は心配してたんだよ?」
「そうなの…?」
「うん。しーな。まずはぼくに教えて。何があったの?」
「辛いの…何もかも。5年生の時までずっと親の期待に応えてきた。でも…妹ができてから暴力振るわれるようになったの。」
「そうだったの!?結構前からじゃん!」
「そうだよ。でもずっと我慢してきた。でも、もう限界。消えたいよ…。」
「優陽くんと、詩奈ちゃん?」
「あれ!鶴さん!?なんでここに?」
「なんか胸騒ぎがして…。」
「2人とも、心配かけてごめん。」
嬉しいのか、悲しいのかわからないが涙が出てきた。
|北臺《きただい》さんには優陽が私のことについて説明してくれた。
「そんなことが…。」
「しーな…家大丈夫?ぼくの家来る?」
「そうだよ!とりあえず今日だけでも優陽くんの家に行ったら?」
「いいの?優陽…?」
「もちろんだよ!しーなのこと、助けたいもん!」
「わいもなんでも協力するから!なんでも言って?」
「ありがとう…2人とも!」
「わああ!しーな泣かないでぇ!」
その日は優陽の家に泊まらせてもらって、安心して生きることができた。
雨も止んで、綺麗な星が広がっていた。
◆◆◆
次の日。今日は幸い土曜日なので学校はなかった。
(家には帰れない。いや、**帰りたくない**。)
そんなことを考えていえるとピンポーンとインターホンが鳴り響いた。
「あら!佐々木さんじゃない!」
お母さんとお父さんが来たみたいだ。
(どうしよう、どうしよう…。)
冷や汗が止まらなかった。優陽は部活でいない。
「詩奈ちゃーん、お母さんとお父さんが!」
「わっ、わかりました。」
視界が暗くなってくる。
「、、、、、、、、、何?」
「もーう詩奈~!心配したのよ~!昨日は雨の中1人でどこかに行っちゃうんだから~」
「昨日は少し言いすぎちゃったな。ごめんな。」
許せない、今だけいい顔しやがって…。
「詩奈ちゃん、お母さんたちも心配しているみたいだしそろそろ戻ったら?」
「そう…ですね。本当に、ありがとうございました。」
迷惑かけるわけにもいかないし、帰るしかなかった。
(あーあ。また地獄が始まるんだ。)
「さあ、帰りましょ。|白鈴《しらすず》さん、ありがとうねー。」
「アンタ、私たちにも迷惑かける上に、他の人にも迷惑かけるっていうの?」
「やっぱりお前はダメな奴だな。」
耳鳴りが酷い。視界も暗いし、倒れそうだ。
__「もう、何もかも限界だよ。」__