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    3#夢うつつ
    
    
    
    しょうらいのゆめ
ぼくのしょうらいのゆめは、太ようの箱を点検する人になることです。
なんでこれをえらんだかと言うと、ぼくのおじさんがこのお仕ごとをしていたからです。
ぼくのおじさんは、すごい大学に行って、大学のすいせんで会社に入りました。ずっとお仕ごとがあこがれで、親せき中に言って回ったそうです。
そしてはじめてお仕ごとをする日、その大きな黒い箱とたくさんのパネルを見たしゅん間、一生このお仕ごとをすると決めました。
でも、ぼくが生まれてすぐに、じこで話せなくなってしまいました。
おいしゃさんはぼくに、
「おじさんはまだゆめの中にいるだけなんだよ。」
と言いました。
ぼくはおじさんの意しをつぐためにも、ぜったいになります。
それで、ぼくがぴかぴかにした太ようの箱を、ゆめからさめたおじさんに見てもらいたいです。
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参観日で頑張って発表した日、お母さんが
「おじさんにも聞かせてあげなさい」
って言ったから、放課後すぐにおじさんの病室に向かった。
『A地区特別総合病院』の一室におじさんはねむってる。
この病院は、宇宙のお仕事で怪我した人が療養する特別な施設。
太陽の箱だけじゃなくって、月とか天の川とかそういう宇宙センターの所有物で事故しちゃった人も。
「おじさん、ただいま。」
返事は帰って来なかった。
おじさんの枕元にはおじさんの元同僚とか上司の人とかが置いてくお見舞いの品でいっぱいだ。
そういう人が来る度に沢山話を聞くんだけど、中々おじさんはかっこいい。
でも、社内の女子にもキャーキャー言われてたって言うけど、それは本当なのか分からなかった。
ぼくにはよく遊んでくれるおじさんとしかうつらない。