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夜明けと蛍/曲パロ
N-bunaさんの「夜明けと蛍」を曲パロさせていただきます!!!
うりひろです。
ー人物紹介ー
灰羊ヒロ《はいよう ひろ》
・高校3年
・自分の進路が決まらない
・なにかあった時はうりの歌を聞きに来る
・勉強、運動オール5
黒野うり《くろの うり》
・大学3年
・よく海岸付近で路上ライブしてる
・イケボ
・歌がうまい
それは、なんの前触れもなく、突然目の前に現れた。
透き通った声。
リズムを刻む、ギターが、歌詞が、
一つ一つ俺の心に染み込んだ。
うり)♪〜
彼の名は、うり。よくここの海岸で路上ライブをしている。
俺は、彼の歌声に恋をした。
---
---
--- 淡い月に見とれてしまうから ---
ヒロ)わぁっ月綺麗!
ヒロ)...俺とは大違い、。笑
--- 暗い足元も見えずに ---
ヒロ)早く進路決めないとなぁ。別に、したいことなんて...
先生だって親だって俺に期待してくれてるのに俺は未だに自分の進路が決めれていない。もう、高校3年、最後の夏だというのに。
--- 転んだことに気が付かないまま ---
--- 遠い夜の星が滲む ---
ヒロ)俺、何がしたいんだっけぇ、ポロ..
--- したいことが見つけられないから ---
先生)ヒロさん、進路は決まりましたか?
ヒロ)...
ない。
母)ごめんなさい。まだ決まっていなくて。
先生)そうですか、。早めに決めておいてください。ヒロさん、勉強も運動もできて、将来有望なんですけどね。
母)はい。私もそう思うんですが、本人が...笑
先生)このままじゃ将来は...
--- 気付いた振り 俯くまま ---
mob)あ、天才くんだ〜。w
mob)進路は決まったのかなぁ?w
ヒロ)...
--- 転んだ後で笑われてるのも ---
--- 気づかない振りをするのだ ---
ヒロ)、(走出
みんなみんな進路ばっかり。決まってなくても別によくない?俺の人生は俺が決めるんだから。
あー、もう嫌だ嫌だ嫌だ。
ヒロ)くっそ、ポロ...(走
誰か、助けてよ。誰か、誰か、
ヒロ)はぁ、はぁ、
うり)♪〜
ヒロ)いた‥(微笑
うり)お、来たか!
うり)おまっ泣いて...
ヒロ)俺のことはいいから。ね、歌って!
うり)しゃーねえな。
--- 形のない歌で朝を描いていた ---
うり)sing sing この胸に揺れ動く...♪
--- 浅い浅い夏の向こうに ---
うり)日が沈んで昇るように...♪
嗚呼、やっぱり、**君の歌が好きだ**
なんでだろうな。辛いこと、全て忘れられる気がするのは。
--- 冷たくない君の手のひらが見えた ---
その時だった。突然、目の前が真っ赤になった。
太陽が、海に沈む。
そう見えた。
綺麗だった。
うり)うわぁ。すげぇ。
--- 淡い空明けの蛍 ---
ヒロ)あ、
うり)どうかした?
ヒロ)見て。ホタル!
うり)マジ!?夕日にホタルとか最高かよ。
ヒロ)綺麗だな。
---
俺は大学3年生だ。大学生とはいえ、まともに学校には行っていない。
てか行きたくない。
だから、俺はここで歌うようになった。
君が、いつも聞きに来てくれるから。
--- 自分がただの染みに見えるほど ---
教授)おい、いい加減にしろ。うり。もう何ヶ月も学校に来ていないじゃないか。
mob)うり!今年も音楽祭でLIVEやるんだけど一緒に...
うり)やらない。
--- 嫌いなものが増えたので ---
母)こっちが大学の金出してやってんだからね。行けよ。
うり)じゃあ、大学やめる。そうすれば金の負担もないでしょ。
母)〜ッ、
母)あんたは死んだ親父にそっくり。あの人に似て自分勝手で傲慢で。少しはこっちの気持ちにもなりなさいよ。
--- 地球の裏側へ飛びたいのだ ---
...。好きなこと...、
歌う...
--- 無人の駅に届くまで ---
歌ったところで、誰が聞くんだよ。
--- 昨日の僕に出会うまで ---
うり)くっだらね、
--- 胸が痛いから下を向くたびに ---
うり)♪〜
やっべぇ。歌詞とかメロディー思いつかねぇ。
ヒロ)歌わないの?
うり)え?
ヒロ)だって、いつもここで歌ってたし。俺、貴方の歌好きだし!
うり)へ?本気で言ってる、?
俺の歌、聞いてたやつがいんのかよ。
--- 君がまた遠くを征くんだ ---
ヒロ)貴方の声とか、歌、すっごい元気もらえる!
--- 夢を見たい僕らを汚せ ---
うり)...だろ?
ヒロ)ははっ、自覚してるんだ笑。ねぇ、お兄さん、名前は?
うり)、うり。
ヒロ)『うり』ね!俺はヒロ!高校3年です!
--- さらば昨日夜に咲く火の花 ---
うり)ヒロ...ボソ
うり)明日も来いよ!ヒロ!
ヒロ)ぷっ、当たり前!笑
--- 水に映る花を花を見ていた ---
---
--- 水に霞む月を月を見ていたから ---
--- 夏が来ないままの空を描いたなら ---
ヒロ)肌寒...
もう、夏が終わる。
ヒロ)夏が...終わる..。
こんな俺を見たら、君は笑うだろうか。君とは違い、夢を持たない俺を見たら。
--- 君は僕を笑うだろうか ---
--- 明け方の夢浮かぶ月が見えた空 ---
苦しい
うまく、息が吸えない。
ああ、
--- 朝が来ないまま息ができたなら ---
会いたい。のに、なんで、こんなときに限って、
**いないの?**
--- 遠い遠い夏の向こうへ ---
ヒロ)ねぇ、どこ、?はぁ、はぁ、
海沿い周辺は全部見た。なのに、なのに、、
---
ごめん。ヒロ。俺は、もうあそこで歌うことはできないー
母)いい加減にして。いっつもいっつも気づけはあんたとギターがなくなってる。どこで何してるの?それだけ私を困らせたいの?
うり)...
母)なにか答えろよ!!!知ってんだから!!毎日同じ場所で歌ってるの、毎日同じガキと一緒にいて浮かれてるの!!!
うり)歌ってて、なにか問題?
母)だからッどれだけ私を怒らせれば気が済むの!?
うり)俺は、ただ、たった一人の大切な観客のために歌ってるだけ。口出ししないでもらえる?
その時だった。
大きい音が聞こえたのと同時に俺のギターが真っ二つに折れた。母親が思いっきり床にたたきつけたのだ。
死んだ父親が残してくれたギターが、目の前で壊れた。
確信した。
俺は、もう歌えない。
---
ヒロ)うりさッ、
どこを探してもいない。
もしかしたら、もう、歌うのやめちゃったのかな。俺といるのしんどくなっちゃった、?
ヒロ)あれ?なんッで、涙が、、出でくるの、ポロ
ヒロ)あ、
顔を上げると、また海辺に戻って来ていた。
--- 冷たくない君の手のひらが見えた ---
ヒロ)うりさん!!!
--- 淡い朝焼けの夜空 ---
ヒロ)うりさん、ギターは?
うり)、壊れた。
ヒロ)え、?
うり)もう、歌えない。
歌...えない?
壊れた?
うり)母さんと喧嘩しただけ。心配しないで。
でも...
ヒロ)でもッ、ギターがなくたって、俺は、俺は、
--- 夏がこないままの夏を今 ---
ヒロ)うりさんの、歌に救われたんだ。
うり)、
ヒロ)俺は、うりさんの歌を聴きたい。
--- あぁ藍の色夜明けと蛍 ---
長くなってしまった(汗)