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『何でも屋』3期「Part14」
ちょっと長めです。
4000文字ぐらいあります。
華野ヨウsite
谷口『おめえらがどんなやつかは知らねえけどよ、』
谷口『実験の邪魔はしないでくれよ。』
りむ『ちょ…邪魔って…あ、あなたの方が僕達のしてることに邪魔してるじゃん…!』
とりあえず助けが来て助かった。
でも、…谷口が持っている注射、もし何本も持っていたとするならば…、被害は相当増える。
なんとかしなくちゃ…
ルル『…ああ、そうかそうか。なんで前に来た客がこんなところにいるんだろうと思ったけれど、そういえば死んじゃったんだっけなぁw』
え"っ
ヨウ『お、おい、あまり相手を煽っちゃ…』
ルル『だから悪魔になっちゃったわけ〜?あ〜、だよねだよね〜、なんか悪いことしたんだっけなぁ。』
谷口『は、はあ!?』
谷口『お、お前が口出すことじゃねえよ!なんだよ!(怒)』
りむ『ちょ、ちょっと!二人とも?喧嘩はなしぃー』
あ、あぁ…呆れた…
なんか…疲れた…
谷口『まあいい。お前らごと悪魔にすればいいだけだから。』
お前らごと…?
俺は少し後ろに下がった。
後ろを見ると、既にたくさんの悪魔が槍を持って構えていた。
ヨウ『…後ろ!』
ホシ『!…随分とずる賢い…』
りむ『何が何だかわからないけれど、僕らのこと本気で狙っちゃってるね…』
ルル『こうなったらなぁ…』
みんな『みんなバラバラで逃げろ!!!』
俺たちは、みんな別々の方向に逃げた。この空き家みたいなボロボロの家は広かったため、迷子になるほどドアもあった。おかげで悪魔たちが混乱し、無事に逃げれた。
まあ俺たちも迷子になったわけだがな…
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谷口site
あ"〜、くそ、逃げられた。
実験の邪魔はするなと言ったのに…
あいつらを囲んだ悪魔たちも役立たずだったな。一人ぐらい捕まえたらよかったのに。
だからこの天国で生まれた悪魔は不必要なんだよ。
この天国で生まれた悪魔は、"ロボットみたい"だ。
感情もない、喋れない、自由行動が不可能、共食いするやつがいる(それは相当頭バカじゃない限りしない)、この悪魔界隈において、必要とされていない生き物だ。
逆に何かから悪魔に変わった悪魔は、自由だ。人間から悪魔、天使から悪魔、それらが主な代表的だ。俺は天使から悪魔の方だな。元々天使だったのだが、悪魔の方が楽しいし、俺に合う。天使とか言うゆるいやつやってるよりかは、スリルあって楽しい悪魔の人生を送っていた方がマシ。
助け…3人来たが、一体どうやってきた?おまけに華野ヨウを知っていて、しかも俺を殺した何でも屋の店員までいるとは…。
…ふっ…まあいい。俺を殺した店員は少し捕まえるのに苦戦しそうだが、他の奴らは簡単だろう。
谷口『おい悪魔ら。あいつらを捕まえろ。…お前らならこの館がどういう設計をしているか、知ってるだろ?』
谷口『だったら、捕まえてこれるよな?』
悪魔たちは、一斉に走り出した。
まあ、役立たずも少しは役に立つといいなぁ…
俺は、助けにきた3人を調べて動くとするか。
それにしても、…"有栖川ホシ"もいたとはなぁ…
…もしかしたら、有栖川ホシが地獄耳すぎて、何かここから感じ取ったか…?
だとすると、重要な人物だなぁ。
…悪魔にする価値がありそうだ。
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俺は…昔はいい子だったんだよ。
こんな実験とか、誰か騙したり、するやつじゃなかった。
いつからこうなってしまったんだろう。
…全てが壊れたような気がした。
死んでも天使とかいう俺に全く合わない生き物にされて、何日か俺は暴走した。制御できなかった。…いや、制御できないほどに俺という俺はいなかったのだろう。
故に社会から必要とされない。
生きていても、死んで天使になっても、何も変わらないと、死んでから知った。
死んでどれぐらい経っただろうか。
俺は悪魔になった。
悪魔の中で一番偉い大悪魔様の場所に直接行き、その時は天使だった俺が行って、大悪魔様は相当驚いていた。
俺は大悪魔様に縋り、悪魔にしてもらった。
おかしくなった。俺ではなかった。俺は一体なんだったんだろう。今になっても思う。悪魔になってから、今までのことが忘れられそうな気がした。わすれられたら、きっと悪魔としての役目がちゃんと果たせると思ったから。
悪魔になってから何ヶ月か経ったある日。俺は大悪魔様に認められ、雑魚の悪魔たちのリーダーとなった。必死になってやっと辿り着いたリーダーという立場は、俺の唯一の居場所であった。
リーダーは、悪魔たちに命令をしたり、部屋の管理、俺が管理している悪魔の仕事管理などなど。他にも違うグループのリーダーがいたのだが、俺が優秀だったのか。リーダーのもっと上、リーダー長となった。
俺はリーダーも管理するようになった。
今になっては、大悪魔様の下の下だ。
大悪魔様の下は、大悪魔様の娘と息子(一人ずつ)。その下はリーダー長、俺のことだ。その下は、リーダー。さらにその下は意識がある悪魔。そしてその下は、自分の意識すらない悪魔だ。
つまり俺は上だ。上の者だ。
今はこのボロい館で、リーダー長として、大きな実験のリーダーを務めたり、館の管理などをしている。
もうこの手にした人生を無くしてしまったら、見るなり聞くなり、周りの人らは離れていくだろう。この場からは降りるな。リーダー長の上を目指せ。下には落ちるな。そう俺は俺に言い聞かせた。
そして今がこれだ。
まさか天国町に何でも屋の人たちが来てるとは思ってなかったよ。俺は自分の部屋に戻って、パソコンを開き、早速何でも屋のことについて調べることにした。
調べる方法は、もちろん裏ネットってやつ?天国町でも裏ネットってやつはある。天使も使っているのだそう。あらまぁ。
「華野ヨウ」は…知っているなぁ。何でも屋の一人。…げっ、というかあいつを悪魔にできなかったら実験失敗して、大悪魔様に怒られる…っ?うわぁぁ、これは絶対に、"悪魔にしなければ"いけないな。
えっ〜と、「日向りむ」は…?何でも屋の店長か。こいつ店長なの…?ええ、だったら相当やばい気がするなぁ。店長だからというわけではないが、店員たち大丈夫だろうか…、もう死んでるやついないだろうか…笑
「八田ルル」ってやつは、セキュリティーなどを管理してる店員らしいな。…館のシステム、いじられたら困る。システムっていうのは、この館を守るための一つのちっさな機能だと思っててくれ。
とにかく、システムは守っとくか…。壊されたりしたらたまったもんじゃない。
「羽瀬川オルカ」…見てないなぁ。というかさっきいなかったじゃん。なになに…?何でも屋で唯一関西弁で喋っていて、新入り…。こいつは…どうでもいいか笑。別に興味ないからなぁ。
「美夜ココ」ASMR配信者としても活動している店員…。こいつも見てないなぁ。一体どこいったんやら。まあいいや、こいつも興味ないけれど、ASMR配信者もなんか役に立つのかな。
「首領」本名不明…?何でも屋の元店長…。亡くなったやつなのか。じゃあ会わない…あ、そっか、死んだんだから天使かな。あ、じゃあ会うかも、うん…。まあいいや次!!
「黄葉ラボ」こいつ店員辞めてる。日向りむと同じで、戦いには万能だったらしいなぁ…。まあ天国にはいないから大丈夫か。
「松前めめ」この人も亡くなってる。爆発で亡くなった…天国で会わないといいなぁ。というか何でも屋の店員辞めたり死んだりしてる人多いなぁ。
「有栖川ホシ」…え?有栖川ホシ…?死んでいる…そうだけれども…、あいつ何でも屋の元店員だったの?有栖川ホシも爆発で死んでる…。
ちょっとまてまて、あいつも?はい?
あまりの衝撃な事実に驚いた。いやぁ…
そしてまたスクロールしたら、また驚く情報があった。
「亜星光」…
谷口『おい亜星。…これってどういうことなんだよ。』
光『え〜?僕のこと呼んだ〜?』
谷口『…やっぱり、俺と会った時に、亜星が言っていた「僕じゃない」はこういうことなのか?』
谷口『死ぬ前の亜星は違った、けれど死んで天国に来たら、…そんな亜星になっていた。姿とか声とか、性格が違ったってわけだろ?…違うか?』
光『う〜ん…』
光『姿と声は同じだけど〜、性格は違うかなぁ〜。今の感じは子供って感じ。僕、死ぬ前はなんかやってたんだよねぇ〜。…忘れちゃったけどねっ!』
光『けれどけれど、春桜まひとのことはちょっぴり覚えてる!僕を天国に連れて行ってくれた人だよ〜』
谷口『へぇ。てか、まひと、天使だったくせに自分の意識ないってガチ?』
光『あ〜そうだねぇ〜』
光『まあ僕、まひとも管理してる"リーダー"だから、そこらへんは修行させておくよ。どうせ喋れるようになると思うし。』
光『亜星光は天才だから、まひとも天才になれるよ!!』
俺と亜星光は、友達…仲間だ。同じ悪魔で、頼れる仲間。
悪魔として生まれた亜星光は、最初から自分の意識があり、自称天才とも言っている。悪魔になってから最速でリーダーになった亜星光は、現在立派な悪魔だ。
谷口『なぁ、亜星。』
光『なに?』
谷口『お前にこういう仕事を託すよ。俺は別の仕事してくる。』
谷口『「華野ヨウ」を悪魔にしてこい。』
光『…華野ヨウ…何でも屋の?…いいよ。この館にいるの?それとも天国町なの?』
谷口『この館だよ、玄関は閉鎖してる。』
谷口『俺はその他の何でも屋のやつ捕まえてくるからよろしく。』
光『…ok、悪魔にしちゃうぞ〜?』
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「亜星光」死因不明、亡くなっている。何でも屋では、副店長になったこともある。何でも屋に戻りたいと何度も呟いていたらしい。
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【悪魔は、差別されるべき生き物ではない】
【尊敬される生き物だ。】
【我ら悪魔は、天使より偉く、より偉業を果たしている生き物である。】
【悪魔は、この世界において必要とされる生き物であり、】
【今のような悪魔を倒そうとする天使を許すことはできない。】
【天使は間違っている。】
【決して天使が全て悪いわけではない。】
【それぞれ平等に共存していこうではないか。】
【あの日のように。】
【共存することが、正真正銘の天国だ。】
読んでいただきありがとうございます。