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大正時代にタイムスリップしてしまいました! 第一話
とある町、真夏日のなか3人の男女が歩いている。いや、正確には3人のうち2人は人間ではない。それどころか1人の人間ですら人智を超えた能力をもっている。
しかしそれは彼らにとってさほど重要ではない事のようだ。そもそもこういった事はここではごく普通な事で、日常の一部といっても過言ではない。
ここで話を戻そう。こんな真夏日の中を日傘も水筒も持たずに出歩くなど、殆ど自殺行為だ。といっても実際は熱中症程度で済むのだが。それなのに何故彼らは出歩いているのだろう。どうしても外に出なければいけない理由でもあるのだろうか?それとも、火属性なのでこの程度の暑さなら耐えれるという事なのだろうか?
「あーもう!あ〜つ〜い〜!」
「はぁ…誰だよ、たまには運動に外出ようって言ったやつ」
「お前じゃい!」
「は?そんな事言ってないが?」
「いや言ったっての」
どうやら彼らが外に出たのは運動の為だそうだ。しかし、運動するのならわざわざ外に出なくとも他に方法はあると思うのだが。
「ねぇねぇちょっと2人とも、暑すぎるからそこの喫茶店で涼まない?」
「意義なし!」
「あ、ちょっこら!逃げるなや!」
早速運動するのを諦める3人。3人は一体何の為に外に出たのだろうか。
店に入るとエアコンの冷気が外で溜め込んだ熱気を消してくれる。店内は客は2、3人ほどだが、この店は4人掛けの席が3つとカウンター席が5つほどしかないので客はまぁまぁいる方だろう。3人は4人掛けの席に座ると早速メニューを開く。
「う〜ん、2人は何食べる?」
「ぼくは…そうだなぁ〜アイスクリームにしようかな」
「妾はかき氷で」
「おっけー、私はソフトクリームにするわぁ、すいませーん!」
そんな感じで注文を済ませる。客がそれほど多くないからか、注文した物はすぐにやってきた。
「わぁ〜!美味しそ〜!」
「ほれ、スプーン」
「ん、ありがと。じゃあ食べよか!」
「「「いただきまーす」」」
3人が食べようとした、その時、何も無い空間に穴が開いた。
ズズズ
「え?なにこ…」
ズオォ
「うわぁぁ!」
為す術なく、3人は穴に吸い込まれてしまった。しかし、不思議なことに店いる店員、客、全員が3人に起こった異変に見向きもせず、ただ何も無かったかのように平然としていた。
こっちで初めてのシリーズ物です。キャラの口調がはっきりしてないのと、まだ誰の名前も出ていないのはすいません