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呪い
「|紬騎《つむぎ》!やるよ!」
「ちょ待てよ、|楓恋《かれん》。」
俺は如月紬騎。こいつは如月楓恋、俺の双子の姉だ。俺たちは双子でYou Tuberとして働いている。働いていると言っても、趣味でやっているだけなのだが。
「やっほー!天才な楓恋と!」
「馬鹿すぎる紬騎です。」
明らかにテンションが違いすぎる双子だが、これが鉄板だと思うのは俺だけか?俺は楓恋には信頼されているとは思ってはいないが、そこそこはいいとは思っている。知らねぇけど。
撮影を終え、セットを片付けいると、不意にスマホが鳴った。楓恋のにも俺のにも。
「あーもう!うっさいなぁ!」
俺はうるさすぎるスマホを手に取り、メンションを開いた。
「は、呪う?」
「そんなのウソウソ!」
どうやら楓恋にも同じやつが届いたらしく、赤文字で『呪う』と書かれていた。
楓恋が友達にいたずらをしたのか送ると、誰一人としてこんな馬鹿げたメンションを送っていなかった。
「これは秘密にしようか。」
「指図すんな。」