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その日の夕方、、、
一週間後。ゆうせいは、星太郎のマンションのキッチンで夕飯のチャーハンを作っていた。付き合い始めてから、こうしてどちらかの部屋で一緒にご飯を食べることが増えている。「よし、完成!」お皿に盛り付けようとした、その時だった。後ろから伸びてきたたくましい腕が、ゆうせいの腰をすっぽりと抱え込んだ。背中に、星太郎の広くて温かい胸板がぴったりと密着する。「うわっ、びっくりした……! 星太郎、危ないって、今お皿持ってるから」「いいから、そのまま」星太郎はゆうせいの肩に顎を乗せ、首筋にふわりと息を吹きかける。家の中に入った途端、大学でのクールな態度が嘘のように甘えてくるのが、星太郎のいつものパターンだ。「なぁ、ゆうせい」「ん?」「お前、さっき大学で『意識しちゃって顔が見られない』って言ってたな」「……っ、そんなのもう忘れてよ!」恥ずかしさのあまり身をよじって逃げようとするが、腰をがっちりホールドされていてビクともしない。星太郎はゆうせいの体をくるりと反転させ、キッチンのシンクに背を向けさせる形で閉じ込めた。「忘れるわけないだろ。可愛すぎて、あの場でまたキスしたくなったの我慢したんだから」「なっ……!」星太郎の顔が、ゆっくりと近づいてくる。大学の階段でのキスは、見つかるかもしれないという緊張感でいっぱいだった。だけど今は、誰の目も気にする必要のない、二人だけの空間。星太郎の長い指先が、ゆうせいの顎を優しく持ち上げる。夕暮れの部屋の中で、星太郎の瞳が熱く、深く、ゆうせいだけを映し出していた。「……今度は、我慢しない」そっと重ねられた唇は、驚くほど柔らかくて、熱い。最初は触れるだけの優しいキスだったが、ゆうせいが小さく吐息を漏らすと、星太郎は待っていましたとばかりに深く、深く、舌を滑り込ませてきた。「ん……ぁ……、せいた、ろう……っ」何度も角度を変えて貪るように貪られるキスに、ゆうせいの頭は一瞬で真っ白になる。持っていたお皿を慌ててシンクの横に置き、空いた両手で星太郎の首にしがみついた。互いの熱が混ざり合い、静かな部屋にちゅう、と濡れた甘い音が響く。星太郎の手がゆうせいの背中を愛おしそうになぞり、さらに体を密着させてくる。息が苦しくなって、ゆうせいが胸をトントンと叩くと、星太郎は名残惜しそうに、ゆっくりと唇を離した。「はぁ、っ……、ん……」銀の糸を引いて離れた星太郎の唇は、少し赤く濡れている。ゆうせいが潤んだ瞳で息を荒げていると、星太郎は満足そうに微笑み、その目元に優しくお返しのキスを落とした。「ごちそうさま。……冷めないうちに、ご飯食べようか」「……誰のせいで冷めそうになってると思ってんだよ」真っ赤な顔で睨みつけるゆうせいだったが、繋がれた星太郎の手の温もりがあまりにも心地よくて、結局はぎゅっと握り返すことしかできなかった。