公開中
全ての世界が狂した時 第11話
『すbてをrせっtosrëばいい』
目が覚める。
あれ………俺、何やってたんだっけ。
手元のスマホを開く。
6:30
あぁ…学校に行かないと。
昨日、黒雪と喧嘩しちゃったから、ちゃんと謝らないとな。
たしか、爽のことで少し揉めちゃって……それで
あぁ。そうか。
親友じゃないって言われたんだっけ
「ハァ───俺は親友だと思ってたのに」
あんなこと言われても、相変わらず嫌いにはなれない。
学校についた時、偶然にも黒雪と昇降口で合流した。
目が合った瞬間、逸らされる。
それでいい。君はそれでいい。
ただ、俺は───
「おはよう」
驚いたように黒雪の目が見開かれる。
「紫雲───‼︎紫雲‼︎逃げろ───逃げるんだ‼︎あの悪魔から───お前が鬼になる前にっ必ず────っ」
視界が歪んでいく。
何を、言ってるの?
真剣に俺に手を伸ばす黒雪がどんどんぼやけていく。
届きそうなのに、届かない。
「紫雲‼︎俺の手を掴めっっ‼︎」
その声に、ハッと意識を戻した。
反射的に、黒雪の手を掴む。
突然、周りの景色が変わった。
あぁ────
そして思い出す。
全てのことを。
目の前にいる人物のことを。
「しう、さん。お久しぶりです」
微かに、微かに震える声で、おとはそう言った。
眼鏡越しの、昔よりも鋭くなったおとの目を見つめる。
「今から俺が話すこと、は、ぜった、、、い、に───」
声が聞こえない。
何だ?なんて言ってるんだ?
駄目だ、やめろ───
やめてくれ
そうだ、俺は───
鬼になって……
俺は静かに、いつのまにか握っていた銃を自分の胸に向ける。
これで、良いんだ
これで───
目を瞑って引き金に力を込める。
発砲音とともに、痛みが伝わってくる。
全身から力が抜けていくのがわかった。