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孤独な私と臆病鬼は、今日も光を探してる。〜Prologue〜
--- ---ある雪山にて--- ---
__はぁ……__
__はぁ……__
__はぁ……__
はぁ…………
……もうどれくらい走っただろうか…
体を裂くような冷たい風が私の体を殴りつける。
周りに見えるのは雪だけだった。
振り返ると、私の歩いた道が赤く染まっている。
しかし、そんなことを気にしている時間はなかった。
?「…はやく……もっと…とお…い……ばしょ……に…………!!」
そう口にした途端、私は雪の中に倒れ込んだ。
低体温症だろう。動こうとしても動けなかった。
気づけば手足の感覚がなくなっていた。
?「……!…いや…だ………しに………た………く……ない…………」
そう願っても、私を助けてくれる人は誰一人いない。
当たり前だ。《《これまでもいなかったのだから》》。
右腕と左足に深く刺さった矢の痛みだけが強く伝わってくる。
私の頬が、涙で温かくなる。
__?「………なんで……わたし…が………こん……な………め……に………………」__
そこで私の意識は途切れた。
---
__「ーーーーー?ーーー。」__
__「ーーーー。ーーーーーーーーーー。」__
__「ーーーーーー!ーーー?」__
?「………あ!ねぇ!いたよ!!」
?「この娘が、《《あの人》》が言っていた人間か。」
?「なぁなぁ。こいつほんとに生きてんの?」
?「ああ。ほとんど死にかけだがな。今すぐに連れ帰って治療すれば助かる。」
?「…おい。この腕に刺さってる矢ってよ…」
?「…強力な魔除けの術がかけられているな。我らではどうしようもできん。」
?「じゃああの人にやってもらうしかねーか。」
?「ね…ねぇ…!早く家に運んであげないと、この人凍えて死んじゃうよ…!!」
?「…あー、それもそうだな。あーめんどくせー!」
?「うるさい。ーーー、足を持ってくれ。私は首を持つ。」
?「わーってるよ!俺に命令すんな!」
?「いちいち騒ぐな。ーーーは炎で人間の体を温めてやってくれ。」
?「う…うん…!人間さん、もうちょっと頑張ってね…!」
---
--- ーそこから、私たちの不思議な生活が始まったのだ。ー ---
こんにちは、「読書が好き🍵」です。
今回から連載作品
「孤独な私と臆病鬼は、今日も光を探してる。」
を書いていきます。
初めての長編作品となるので、緊張してます。
登場人物もいつもの短編小説と比べて、かなり多くなる予定です。
そこで、皆様に是非とも教えて頂きたいことがあります。
皆様が好きな『妖怪』を教えていただきたいのです。
リクエストされた妖怪は大体採用します。
読者様の名前を書いていただければ、ファンレターも送らせていただく予定です。
自分勝手で申し訳ないです。心優しい方々、どうか私にアイデアをください!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
またどこかでお会いしましょう。